暁 〜小説投稿サイト〜
シュウマツの残光
消えた
そいつの親友

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ヒビヤの同類は単純だ。ありもしない見栄を張りたがるために二つのタイヤの騒音機で街を走り抜ける。
ここ、北海道は広いからこそ、バイクなどの許可が取りやすかった。クソ田舎の特色だ。
だが奴らは違う、実にバカだ。ドン・キホーテで見つけたサイレンを鳴らしながら走り抜ける。
毎週高校帰りは街を群れで走り抜けたあと、各自がそいつらの薄汚い巣に戻る。俺はヒビヤの親友、いやクズ仲間のサタケを獲物とした。

〜終末の土曜日〜AM1:37
「見えた」
400、いや500m先から接近する騒音を放つ赤い物体を。
準備はできた。
シュウマツの糸を電信柱と周りのガードレールに結びつける。
そして茂みに伏せた。
三分後

俺の後ろ20mに横転したバイクが見える。
俺の前3mに綺麗な赤色の池が見える。
中央にはクズの残骸が。
ガードレールを越えた7m先ににサタケの気持ち悪い顔が。




さて、今夜はお掃除タイムか。
鈴虫の声がこだまする。
俺の薄笑いが月光に照らされる。
赤色の背景色と共に。

「やっぱりすごいね、ピアノ線は。ヒビヤの彼女の家を掃除しろと命令されたとき、頂いてきてよかった。」
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