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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
一部:超絶美少女幼年期
二十二話:同じだけど、同じでは無い私たち
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驚きつつ俯いた私の頭を、『私』が苦笑しながら撫でます。
「あーあ。妙に演技力が高い割には、こういうとこ、すぐ顔に出るんだよね。外から見たら、ホントよくわかるわ。ごめんね、出来ればずっと、一緒にいてあげたいけど」
「……こっちこそ、ごめん。大丈夫だよ、中身は子供じゃ無いんだから。知ってるでしょ?」
「うん、知ってる。だけど、体はやっぱり、子供なんだよ。心は、体に引っ張られるから。これからどんなことがあるかも知ってるから、大人として、ホントは守ってあげたいけど。だけど、それは」
「うん。出来ないよね」
ゲームでも、村からは出られなかったし。
出られたとしても、『私』が……この人が、私と一緒に行動できる、理由が無い。
それに、そこまでやったら、流石に破綻するんじゃないだろうか。
過去と未来の私たちが情報交換するのは、前世の記憶を持ってる私であれば、当然起こり得る事態だった。
未来の私の一方的な介入でなく、初めからそうなる筈だっただけのこと。
それによって細かいところは変わっても、大きな流れが変わることは無かった。
でも、未来の私が、そのまま過去の世界に介入し続けることは、しなかったのか出来なかったのかはともかく、これまでの私たちが、恐らくやってこなかったこと。
それはきっと、当然起こり得た事態を、超える。
そこまでしてしまった後にこの人が、元の時間の流れに戻れるかもわからないし。
私のために、この人の世界を、棄てさせるわけにはいかない。
「大丈夫。あなただって、自分の力でやってきたんだから。私だって、出来る」
「うん。それは、疑って無いよ。でもね」
『私』が私を抱き上げ、ぎゅっと抱きしめます。
「辛かったら、泣いてもいいんだからね。子供なんだから」
「……泣かないよ」
中身は、大人なんだから。
「うん。今は、その時じゃないね」
今、は。
中身は大人の、私でも。
いつか泣きたくなる時が、来るの?
「……泣かないよ」
そんな時が来ても。
そんな資格は、無いと思うから。
「そうかもね。あなたは、私だけど。完全に同じでは、無いから。でも、覚えておいて。私が、そう言ったってこと」
「……うん」
「それじゃ、ホントに。もう、行くね?」
「うん」
最後にもう一度、強く抱きしめてくれた後に、私を下ろして。
「あ、忘れるとこだった!ゴールドオーブ!これと、替えてくれる?」
思い出したように光るオーブを差し出してくる、『私』。
……ヲイヲイ!
そっちサイドの最重要事項を忘れて帰りそうになるって、どういうことよ!
「ちょ、おま。それ、忘れて帰ったら、どうなったの?」
「もっかい、やり直しだね
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