第27話 学年末試験の顛末
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ギは【覚醒】の呪文を唱え出す。この呪文はいわゆる眠気を消し目を覚まさせる呪文だ。どうやら、最悪のコンディションの生徒達に力を貸したいらしい。
………。
ダメだ、コイツ。
気持ちはわからないでもないが、魔法で手助けしようなんて何考えてるんだ?
何も考えてないんですね。
魔法の秘匿云々もあるが、それ以前に同条件で受けなければならない試験を一部の生徒だけ贔屓するとかありえんわ。
呪文が完成する直前に特別教室に魔法封じの結界を展開し、阻害する。
魔法が失敗したのがわかったのか、きょろきょろ周りを見回し、オレが邪魔をしたのに気付く。
ばつが悪そうにこちらを見るかと思ったら、「なんで邪魔をするの!」と詰め寄って来る。
「もういい、黙れ」
相手にするのも馬鹿らしいし、他のクラスも見て回らないといけないので、そう言って学園長室へネギを連れて行く。
学園長と話しをする時間も惜しいので、「試験中の生徒の手助けをするつもりで【覚醒】の呪文を使おうとしたのを現行犯で捕まえました。説教と処分をお願いします。では。」と告げて出て行く。念のため、学園長室にサーチャーを入れ、事の成り行きを観察しておく。
最初ネギはオレのことをどんなに酷いか学園長に訴えていたが、学園長でもネギの話しを聞く内にどういうことかわかったようで、長い頭を抱えてしまう。
ご愁傷様です。
良い機会と思ったのか、魔法の秘匿や私見に寄らない公平性について、懇々と学園長はネギを諭す。
なんか、学園長の教育者らしい態度を初めて見たな。
まっ、無駄にならないと良いけどなぁ。
そう思いつつ、仕事に集中することにする。
☆ ★ ☆
3日間かけておこなった期末試験も終わった。
各々採点作業を終え、先生方は一息の休憩を取る。
もちろん、問題なのはこの後だ。
図書館島における一連の事件の処罰を確定しなければならない。
ネギ・スプリングフィールドの件もあるので、職員会議の前に事前に魔法先生方が集まって協議することになった。時間も無いので、学園長の持つ10倍速のダイオラマ魔法球内で協議することになった。
ことがことなので、女性の先生方も何も言わず、協議が始まった。
学園長はあくまでも今回の件のみで話し合い、最終的には「子供のしたことじゃから」と言って収めようとしたようだが、一部の先生から「惚れ薬の件(図書室破壊も含む)」や「授業中の野球拳」などの疑問が噴出し、「ふぉぅ?」とか焦っていたようなので、ドロブネという助け船を出してやった。
つまり、オレが把握していることを全て話した。
「くしゃみで魔力を
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ