暁 〜小説投稿サイト〜
SecretBeast(シークレットビースト)
本編 第一部
一章 「出会いはいつも唐突に」
第二話「校舎裏の死闘」
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ば弱い。
おれのジャブも大人がガキん時からやってる奴じゃ天と地ほどの差がある。なぜなら、おれは小学生までしかボクシングを出来なかったからだ。だがこいつらくらいならたぶんいける!
俺はこの群れの一番の頭だろうあの剣持先輩にしかけていく、まず強烈に側面にステップインして後頭部に、右のフックを叩きつける。そのまま、足腰が立たなくなってその場にそいつが倒れこむ。
「ぐっがってめ!」
 相手はまだ、五人、一度にかかってこられたら正直きつい。
 しかしこの剣持という男、この学校のトップのくせにずいぶんと情けねえ、と油断したそのときだ。
 左の足にものすごい激痛が走る。剣持は、パンチが本当に効いていたわけではなかった体制を低くして、おれの脚を隠し持っていた砂鉄の入った袋でグンと遠心力をつけてたたきつけた。
俺はあまりの激痛にひざをつく。
「けけけ、おいおいおれがそんな正攻法なやり方すっと思うか。おまえのことはけっこう調べさせてもらった。小学生でボクシング町内大会優勝だったっけ?そんなやつがなんで不良なんかやってんのかしらねえけどむかつくんだよ!なんだ?その調子にのった金髪は?ああ!おまえのなにもかもにいらつくんだよ。下級生は下級生らしくしおれてろよ。今日はてめえ生きて戻れると思うな?ぼっこぼこにして絶対にこの学校に来れなくしてやるよ」
 間髪いれず砂鉄の入った袋を頭に直撃させてきやがる。それだけで意識を半分もってかれる。だがこんなのは慣れっこなんだよな。金髪のこの頭はどこでも反感を買った。
 思えばボクシングのジムの師匠だけはこれをかっこいいじゃねえかといってくれて、おれがこの先いろんなところでだれかの反感を買うだろうと人の殴り方を教えてくれた。
 まあ、いってしまえばおれの父が外国人だというだけなのだが。
 母は日本の男に幻滅してばかりで留学したアメリカで今の父と知り合った。父はとても気さくで母のことをあなたはとても美人だ、とか、こんなすばらしい女性ははじめてです、とかカタコトの日本語でこっちが恥ずかしくなるくらいのアプローチをしまくったらしい。んであとになってそれが全部父のプロポーズだったらしくそれが分かった瞬間母はOKしららしい。そしたらあきれるくらい舞い上がったという。
 いまだに父と母はそんな感じで仲のよい夫婦だ。しかし俺が幼稚園でたびたびいじめられたり、金髪の俺はどこでもそんなふうに恐れられたりいじめられたりした。おかげで顔に青たん作って帰ってくることがしょっちゅうだった。
 そしたら父がいった。「ケンジ、男は強いのがいいね。ケンジも母さんくらいのいい女に出会ったら守ってあげられるくらいじゃないとダメだよ」んで、そのボクシングのジムに入った。
って、なんだよ、いまの一撃で過去のいろんなことがフラッシュバックしたじゃねえか、こっちは
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