第2話
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Side 渚
「なるほど、妹がご迷惑をかけてなくて安心しました」
「そんなお兄さん! リアスさんはとてもいい子ですわよ」
「ええ、リアスさんはナギにはもったいないぐらい素敵なお嬢さんです」
なんぞこれ? 現在うちのリビングで魔王さんと両親が談笑している。魔王さんの隣にはリアス先輩。その後ろにはグレイフィアさんが立っている。
兄さんの「家に来ますか?」の発言に魔王さんは二つ返事で快諾。リアス先輩は必死に抵抗していたが、魔王を止められるはずもなく、こうして家についてしまった。
僕と兄さんとアーシアさんの三人は少し離れたところでそれを見守っていた。ちなみに、魔王さんはサーゼクス・ルシファーでなく、サーゼクス・グレモリーと名乗った。捨てたはずの名前を名乗れたためか、楽しげに見える。
「そちらのメイドさんは―?―」
「ええ、グレイフィアです」
父さんの質問に魔王さんが答える。
「実は私の妻です」
『えええええええええええええええええええええええええッッ!』
リアス先輩以外の全員が驚きの声を上げた。しかし、グレイフィアさんは無表情で魔王さんの頬をつねる。
「メイドのグレイフィアです。我が主がつまらない冗談を口にして申し訳ございません」
「いたひ、いたひよ、ぐれいふぃあ」
静かに起こっているグレイフィアさんとは対照的に涙目で朗らかに笑っている魔王さん。リアス先輩は両手で顔を覆っている。よほど恥ずかしいんだろう。
「それでは、グレモリーさんも授業参観を?」
母さんが頬を赤く染めながら話しかける。イケメンフェイスにやられたようだ。
「仕事が一段落しているので、この機会に妹の学び舎を見つつ、授業の風景も拝見できたらと思いましてね。当日は父も顔を出す予定です」
「まあ、リアスさんのお父さんも」
「ええ、本人はリアスの顔を見たいだけだと思いますけど」
「グレモリーさん! お酒はいけますか? 日本のおいしいお酒があるんですよ」
父さんが秘蔵のお酒をキッチンから持ってくる。
「それは素晴らしい! ぜひともいただきましょう! 日本の酒はいける口なのでね!」
うちの両親に乗り気でフレンドリーに魔王さんは対応していた。
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「そんな・・・・・・ナギと寝てはダメなのですか?」
宴の時間も終わり。就寝の時間となった。リアス先輩は僕の部屋の前で悲しそうな顔をして魔王さんに詰め寄っている。冷静に考えると、年頃の男女が一緒に寝ることの方がおかしいと思うのは、僕だけなのだろうか・・・・・・? この前なんて、母さんゴムを渡されましたよ。“
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