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駄目親父としっかり娘の珍道中
第43話 日焼けにご用心
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綺麗なピンク色のポニーテールから一変し、巨大なアフロヘアーへと変貌を遂げていたのだ。
 かなり気合が入っている髪形だと言えるだろう。
「あんららぁ、シグナムったらそんな気合の入った髪形にしちゃってぇ。ま、俺ぁ別に気にしませんけどねぃ。他の隊士達がもしかしたら泣くんじゃないんですかぃ?」
「誰のせいでこんな髪型になったと思ってるんだ? 大体貴様の狙いは土方だったのだろう? 何故私まで狙った!」
「偶々其処に居たから。ま、言い換えてみりゃ只の巻き添えって奴でさぁ」
「土方。この男を一度切り殺しても構わんか?」
 怒りを胸にシグナムが自身の愛刀である刀型のデバイスであるレヴァンティンの柄に手を添える。
「遠慮するこたぁねぇ。一度と言わず十回位切り殺しても構わねぇ。俺が許可する」
 シグナムの肩を軽く叩きながら土方が許可した。これで沖田を気兼ねなく抹殺出来る。そう思い沖田に視線を映すが、その時沖田はと言うと、そんなシグナムや土方の事をガン無視して、座敷の中にあった何かを手に持っていた。
「土方さん、こいつぁ一体なんでしょうかねぃ?」
「これは……」
 沖田から手渡されたのは何かしらの設計図のようだった。かなり大掛かりなカラクリに見える。そして、これだけのカラクリを作るには相当な資金や技術が必要になるだろう。
 とても商人程度が手を出せる代物じゃない。
「こりゃ、下手するとかなりヤバイ代物かも知れないなぁ」
 手渡された設計図を手に、土方は呟いた。その呟きの中にとんでもない事件の匂いが匂ったのは言うまでもなかった。
 が、今回のお話とは全く関係なかったりするので別に気にする必要はなかったりする。



     ***




 時が経つのは早い物であり、つい昨夜に料亭で揉め事があった日から翌日の丁度昼過ぎ辺り。近くの公園では子供達が遊ぶ事に夢中になっている。昨今の子供達の楽しみと言えば白と黒のツートンカラーで彩られた球体を追い掛ける遊びが主流の様だ。
 そして、その中に見慣れた少女の姿もあった。
「シュートォ!」
 掛け声と共にその球体を目の前に聳え立つ巨大なネットの張られたかごへと蹴り込む。抉りこむように放たれたそれはその前に立っていた少年をかわし、見事ネットの中へと飛び込んでいく。
「やったぁぁ! また私のゴールだぁい!」
「ちぇっ、またやられたよ」
 ゴールを決めたであろう少女はとても嬉しそうに跳びあがり、回りに居る味方の少年達も同様に喜び、反対に敵側の少年達はちょっぴり悔しそうな顔をしていた。
「相変わらず容赦ないシュートだなぁなのはちゃんのは」
「ふふん、かぶき町のエースストライカーとは私の事だよぉ」
 鼻高々にそう呟くなのは。江戸の町では基本的に外遊びが主流となっている。無論、ゲーム機材と
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