第43話 日焼けにご用心
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て」
「………」
苦笑いを浮かべつつもその少女に謝罪をするなのは。しかし、少女の方はなのはにかなり警戒をしているらしく、少しでも近づけばすぐにでも逃げ出せるようにその両足に力を込めているのが見て取れていた。
(な、何か凄い警戒されちゃってる……ど、どうしよう……)
警戒している少女に対し、なのはもどう接すれば良いか必死に考えこんでいた。
下手に刺激してボールごと逃げられてはまた探さなければならない。そうなっては公園で待ってる他の人達が皆逃げてしまう危険性すらある。
折角勝ってたのにそれはあんまりでもある。
さて、どうすべきか。なるべくあの少女を怖がらせないようにしつつ穏便にボールを取り戻す方法。
幼い脳みそを使い必死に答えを導き出そうとなのはは額に汗を流しつつ考えこんだ。
(そうだ! こんな時はお父さんの真似をしてみよう! 万事屋やってるんだしこう言った事態でも万事解決してるだろうし)
そんな事を考えているなのは。その考え事態がヤバイ考えだと言う事は全く考えていないようだが。
とにもかくにも、脳内でもし坂田銀時がこんな事態に遭遇したらどう対処するか。
と言う内容をイメージしだす。そして、その結果で招きだした結果を実際に実行しだす。
「何しけた面してんだぁコノヤロー!」
「???」
「人生ってなぁ放たれた矢ぁみたいなもんだ。まごまごしてっと、あっと言う間に地面に突き刺さってそのままジ・エンドだぞぉゴラァ!」
等と、それからも続々と銀時らしい言葉遣いで少女に説得を試みるなのは。
しかし、それを聞いている少女にとってはその一語一句全てがちんぷんかんぷんだったらしく、仕舞いには首を傾げる始末だったりする。
「と、言う訳でだ……誰彼構わずそんな縮こまった態度をとってちゃぁ人生大損なんだよ! 分かったかぁ?」
「……良く、分かんない」
どうやら少女には銀時の口説き文句は理解不能だったらしい。少女の頭の上には大量の「?」マークが浮かび上がっては消えて行っている。
「あっれぇ〜、おかしいなぁ? お父さんだったら毎回こう言って何時も納得させてるのに」
それは一重に言う相手による問題だと思われる。
思っていた結果が出なかったせいかその場で腕を組んで必死に悩み始めるなのは。すると、そんななのはを見てか、少女が静かに笑い始めた。
「お、笑ったぁ! 良く分かんないけど笑ってくれたぁ!」
少女が笑うのを見てなのはも満面の笑みを浮かべる。どうやら説得は成功したようだ。
これにて一安心である。
「ねぇねぇ、君は此処で何時も遊んでるの?」
「ううん、此処に住んでるの」
「え? 此処にぃ!」
少女の言い分になのはは驚く。住むと言うにも目の前にあるのはかなり古いボロ寺だ。
電気も通ってないのは勿論、
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