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ヴァレンタインから一週間
第27話 龍の巫女
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の対応が基本です。

 そう。少なくとも頭から否定された訳では有りませんから、興味を持って貰えたのは間違いないのでしょう。

 但し……。

【アガレス。時空結界を頼む】

 但し、彼女の求める理由の説明を行うと、其処には色気も何もなく成って仕舞う……実用本位の事情が並べられるから、あまり好ましくはないのですが……。
 まして、その部分に少しの遊び心を用意して、こう言う場所に拘って見せたのですが。

 もっとも、それも仕方がないですかね。

 時空結界が施された瞬間、世界を包む違和感と、その後に語られる内容の重要さに考えが及んだ有希から、かなりの緊張を伴った気が発せられた。
 もっとも、この雰囲気や気分の方が俺と彼女には相応しいですか。

 今の俺と彼女の関係は恋人同士のような甘く切ない関係などではなく、共に死地に赴く戦友。お互いの背中を預け合う相棒と言う関係に成りつつ有る間柄ですから。

「それなら、先ずは首飾りの説明から始めるかな」

 俺は、彼女の目の前に並べられた三つの箱の内、細長い長さ二十センチ程の直方体の箱の中から、青い、如何にもアクセサリーの類が入って居ますよ、と言う雰囲気の箱を取り出す。
 そして、その青い箱の中から取り出したのは……。

「この首飾りには、俺と同じ属性が付与して有る。一種の護符(タリスマン)だと思って貰った方が良いかな」

 手にした首飾り。直径三センチほどの紫水晶と銀を使用したネックレス。シンプルなデザインながらも、華美な装飾が似合わない彼女の胸元を飾るには相応しいと思われる一品。
 それに、俺の属性。つまり、青龍と同じ属性と言う事は、木行に属する攻撃すべての無効化が存在しますから、護符としては非常に効果の高い一品。

「伝承上の羅?(ラゴウ)星にどんな能力が有ったかは定かではない。しかし、一番危険な光の速度で届く攻撃。雷属性の攻撃を完全無効化出来るのなら、それ以外の攻撃に対しては有る程度の対処は可能やからな」

 一応、そう伝えて置く俺。それに、有希の身を護る防具の類は、水晶宮の方に準備を頼んで有る分も存在して居ますから、これで余程の事が無い限り大丈夫だと思いますしね。

 有希が普段通りに微かに首肯いて答えと為した。ただ、何となくその微かな仕草に、少しの不満に近い物が含まれて居るような気もするのですが……。
 もっとも、その不満に関しても、彼女の心がより人間に近付いた証。悪い兆候では有りません。

 そう考えながら、紫水晶の首飾りを彼女に手渡す。
 まして、紫水晶とは別名、愛の守護石。宝石の持つ意味は真実の愛で有り、誠実の証でも有る。また安らかな眠りを守護する石とも言われ、更に、恋人を呼ぶ石だとも言われている。

 そう。先ほどまで、この喫
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