第27話 龍の巫女
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果論。結局、彼女は、俺が倒れた段階では俺の治療を優先させ、しかも、水晶宮に俺が連れて行かれる事を拒否して自らの手元で回復させる事を選んだのですから。
そして……。
「それに、俺の穢されていた霊道の治療が出来たと言う事は、有希は俺の霊気の制御が有る程度出来るようになった。そう考えても問題ないな?」
俺は、かなり落ち着いた様子及び真面目な雰囲気で問い掛けた。そう。この質問の答えの内容如何に因っては、対羅?星戦闘の際の重要な要素に成りかねない。そう言う類の質問と成りますから。
まして、ダンダリオンが主導したのなら、間違いなくその目的の為に行って居るはずです。
彼女。俺が連れて居る黒き智慧の女神ダンダリオンとはそう言う類の神霊ですから。
俺の質問に対して、彼女。長門有希と言う名前の少女にしては珍しく、大きな仕草で首肯いて答えてくれたのでした。
☆★☆★☆
少し重いドアが閉まる瞬間に、この手の店ではお決まりのドアベルの軽やかな音が小さく成った。
大きな窓に面したテーブル席からは、通りを行き交う人々の日常と、冬の夕刻が近付く近代都市の少し物悲しい雰囲気が伝えられて来て居た。
氷空は相変わらずスッキリと晴れ渡る事もなく、やや曇り空の下に、冷たい真冬の風が吹き抜ける。
間違いなく、冷たい冬の一日。二月二十一日と言う日に相応しい情景。
時刻はそろそろ午後の三時半。平日故か、それとも、世界自体の滅びを敏感に感じ取っているのか、閑散とした喫茶店の中には、香りだけは楽しめるコーヒーの香りと、先ほど出て行った俺たち以外の最後の客が残した甘いケッチャップの香り。そして、バイトらしきウェイトレスの女の子が先ほど出て行った客の食器の後片付けを、カウンターの中では店主らしき中年の親父がグラスを磨いて居た。
そして最後。その流行っていない喫茶店の外が一望出来る大きな窓に面したテーブル席には、この店の売り上げに貢献すべき唯一の客として、俺と有希が差し向かいと成って座っている。
そう。本日は前々からの約束通り、彼女を連れて午前中は図書館に。そして、昼食を挟んで少し街をぶらつき、午後のお茶の時間に、偶々通りに面した場所にひっそりと存在していた喫茶店に入ったと言うのが現在の状況説明と言うトコロですか。
俺の前には紅茶。但し、別に飲みたいから注文した訳ではないので、品物自体に関しては何でも良かったのですが、残念ながらお子様味覚の俺にはコーヒーの苦みは理解出来るのですが、あの独特の酸味と言う味が理解出来ないので、シナモンティーと言う何の面白みもない選択に。
片や有希の方は、この店のお薦めのケーキと紅茶のセットが並ぶ。
少女がカップを口に運びながら、自然に窓の外へと視線を向
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