番外ネタ その1 苦労して得た物はどんな下らない物でも素晴らしい
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し求めていたオアシス。
その名も《喫煙所》であったのだ。
土方の足取りが軽くなる。長い灼熱地獄の砂漠地帯を歩き回り、ようやく見つけた天国。湧き上がる水と雄大な自然が見受けられるオアシス。
それに匹敵する光景が土方の目の前に映りだしていたのである。
が、別に喫煙者ではないなのはには只のうす汚い箱に過ぎないのだが。
そんな丁度その時、町中にある大型テレビでは、丁度先ほど行われていた環境関係の話題に触れていた。
そして、大型テレビにデカデカとある人物が映っていたのだ。
「あ、松平のおじさんだ」
そう、其処に映っていたのはご存知、警察庁長官でもある松平片栗虎その人であった。
相変わらず間延びした口調で難しい単語を沢山並べてべらべらと喋っている。
幼いなのはには何を言っているのかさっぱり分からなかったが、只一つ分かる単語があった。
……今日から一週間、江戸全域に渡り禁煙令を遂行しますぅ……
と。
その言葉が出た直後、喫煙所の方で凄まじい轟音と爆音が響いた。
見ると、喫煙所が自販機ごと綺麗になくなっており、その傍らには血塗れになって倒れてる土方の姿があった。
「た、煙草……た、煙草をぉぉ……」
「もう黒こげだよ。煙草」
なのはの目の前で灰となり消え去っていく煙草。これでは土方に頼る意味がなくなってしまった。
しかし、先ほどの光景から察するに江戸で煙草を買うのはどうやら危険な事だと言うのが、幼いなのはでも理解出来ていた。
下手に自販機や出店で買おうとすれば土方の二の舞になる。
だが、お釣りは欲しい。
一体どうすれば良いのか?
「ねぇ、煙草って他の所で買えないの?」
「もう江戸じゃ煙草は買えねぇ。あのとっつぁんが言った以上江戸全域は意地でも禁煙って事になっちまってやがる。煙草一箱手に入れるだけでも大変な事になっちまってんだよ」
「え〜、それじゃ私お釣り貰えないよぉ。何とか方法ないのぉ?」
「こうなったら、方法はアレしかねぇ……」
「アレ?」
立ち上がり、土方は意を決した。その決意の表情は硬く、そして凛々しく、更に言えばアホ臭い顔をしていたのであった。
***
満天の星達が煌く漆黒の海、大宇宙。
その広大な大海原を、一隻の旅客船が静かに航行していた。
その中では、束の間の旅路を楽しめるように客室乗務員が配慮を行い、それを受けて客達が快適な旅行ライフを送っているのであった。
「お宅も宇宙旅行?」
隣に居た袖振りの良さそうな恰幅な中年男が訪ねて来た。顔から見るにとても楽しそうに見える。
良い事でもあった。
「いやぁ、良い時代になったもんだねぇ。ほしぼしを股に掛けての宇宙旅行だなんて。所で
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