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駄目親父としっかり娘の珍道中
番外ネタ その1 苦労して得た物はどんな下らない物でも素晴らしい
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だからではない事を此処に記載しておくことにする。

「プゥちゃんが言うにはあのセロって生き物のおなかの中にあるみたいだよ」
「何であいつの言葉が分かるんだよお前は! まぁ良いや。それなら話が早い。アイツの腹掻っ捌いてボール取り出すぞ」

 スラリと刀を抜き放ちセロへと向く土方。だが、其処にはセロを頭から丸呑みにしようとしている魔人プゥが其処に居た。

「そ〜れ、一気! 一気!」
「やらすなあああああああああああああああ!」

 必死にプゥの口からセロを取り出し、そのセロの体内からズルズルボールを取り出す事に成功する土方。本当に面倒くさいことの連続であった。
 因みに、その間小林と言えば。

「なぁ、これ食えっかなぁ?」

 先ほどのセロの腕を手に持って食おうとしていた。もう面倒くさいので先へ進むとします。




     ***




「出でよ、ズルズ龍! わが願い、叶え給え!」
「プゥ〜〜!」

 三人がズルズルボールを置き、叫ぶ。まぁ、魔人プゥだけは全く違う叫び方をしているのだが、この際気にしないで置く事にする。
 呼んではみたものの、一向に龍が現れる気配がない。一体どうしたのだろうか?

「出ないなぁ?」
「呼び方が違うんじゃない?」
「あ、これは!」

 小林が七つあるボールの内一つを手に取る。一体どうしたと言うのだろうか?

「どうした?」
「他の六つはズルズルボールなんだが、これだけはヌルヌルボールだったんだ! 道理で触った時ヌルヌルした筈だ。くそぉ! オラとした事がこんな初歩的なミスをしちまうなんて!」
「どっちも関係ねぇだろうが! 只のお前の感じ方だけだろうが!」
「プゥ〜」

 魔人プゥもすっかり呆れ果ててしまっていた。その時だった、突如七つのボールが光りだす。互いに感応しあったのだ。
 どうやら全部ズルズルボールだったようだ。
 これで一安心である。

【よくぞヌメヌメボールを集めてくれた。さぁ、願いを言え! どんな願いでも一つだけヌメヌメにして答えてやろう】
「ズルズルでもヌルヌルでもなくてヌメヌメ!? 一体何種類あんだよその気持ち悪いボール!」
「でも、このお陰でグリリンを生き返らせる事が出来るよ。よかったね」

 何はともあれ目的は達成させられたのだ。後はグリリンを生き返らせて煙草を貰えば万々歳である。
 だが……

「何だ、ズルズルボールじゃないのか。じゃ、オラ良いや」
「おいいいいいいいいい! なんでズルズルにそんなこだわりがあんだよ! どんだけグリリンをズルズルにしたいんだ!」

 どうやら小林個人には相当なまでのズルズルへのこだわりがあるようだ。しかし、そんな事土方にはどうでも良いのだが。

「プゥ〜!」

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