第42話 生魚は醤油をつけて食べろ!
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かぶき町は江戸の町にある歓楽街として有名な町である。が、その町にあるのは何もキャバクラとかゲームセンターとかだけではない。ちゃんとした食事店も存在しているのだ。
そして、今回はその一店舗である回転寿司店で物語が始まるのであり。
「いやぁ、此処まで来るのに相当苦労したよぉ。その甲斐もあって、この俺もついにこの小説に初登場出来たんだからさぁ!」
とある回転寿司店にて、顔見知りと思われる男性が嬉しそうに店先に立っていた。彼こそ知る人ぞ知る、知らない人は全く知らないで有名? な【長谷川 泰造】である。因みに彼の別のあだ名が存在するのだが此処では伏せて置く事にする。
その内分かる事だし。
「しっかし、気前良いねぇ長谷川さんよぉ。まさか俺達を招待して只で寿司食わせてくれるなんてよぉ」
「良いって事よ。銀さん達には何かと世話になってたしな。そのお礼みたいなもんさ。ところで、其処の見慣れないお嬢さん達は誰なんだ?」
長谷川の視線が銀時達から移り変わる。現在この店内に居るのは御馴染み万事屋の四人となのはが呼んで来たスナックお登勢のお登勢とキャサリン。そして、はやてと守護騎士達である。
恐らく、長谷川が聞いたのはそのはやてと守護騎士達の事だろう。
「あぁ、つい最近この町に来た流れ者でなぁ。家の娘の友人みたいなもんだ」
「へぇ、なのはちゃんの友達かい? それなら尚一層の事腕を振るわないとなぁ。今日は全部叔父さんの奢りだから遠慮せずジャンジャン食ってってくれな」
「おおきにな。おじさん」
年相応の眩しい笑顔に長谷川も思わず笑みを浮かべる。こんなにハツラツとした長谷川を見るのはもしかしたら初めてなのかも知れない。
「ま、何にしても、あんた良く頑張ったねぇ。やっぱ男ってのは手に職を付けてこそ光り輝くもんだよ」
お登勢も太鼓判を押している。それ程までに長谷川がやってきたのは皆に認められたのだ。
思わずホロリと来そうになるのをグッと堪えつつ、長谷川はレーンを回した。回転寿司とは、このレーンの上に回っている寿司を取り、食べると言う画期的かつ未来的な食べ方なのである。
多分……
「ところではやてちゃん。寿司って何?」
「あり? なのはちゃん、もしかして寿司知らんの?」
「うん、刺身なら知ってるけど」
驚きの新事実であった。まぁ、父親が銀時なのだから寿司なんて食べられる筈がない。その為、江戸で、しかも銀時の元で9年間生きてきたなのはが寿司なる物を食べてきた道理などある筈がないのだ。
その事実を知った途端、回りから冷たい目線が浴びせられる。
「銀時、あんた今までどんな育児方法をしてたんだい?」
「なのはにそんな禄でもない食生活を強いってたアルかぁ?」
「知らねぇよそんなの。只アイツが勝手に料理を覚えちまったから
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