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駄目親父としっかり娘の珍道中
第42話 生魚は醤油をつけて食べろ!
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であった。とにもかくにもだ。此処で味吉を倒せは長谷川のスピード昇格は間違い無し。もしかしたらもっと美味しい物を奢って貰えるかも知れない。それに、仮に負けたとしても自分達には何のデメリットもない。逆に勝てばメリットがある。
 ま、ダメ元でやってみるのも有りと言えば有りだろう。
「おい、何時まで話し込んでるんだ? やるのか、それともやらないのか?」
「上等じゃねぇか。やらせて貰うぜ! お前のその挑戦。俺達が受けて立ってやる!」
「フッ、上等だ。何人でも俺は構わねぇぜ。全員纏めて捌いてやる」
 こうして、包丁人味吉対長谷川+αズの戦いが勃発した。




     ***




 上の行では強気に挑戦を受けて立っては見た物の。実際に言うと勝算はほぼゼロにも等しい。
 何せ、相手は幾多の強豪をたった一人で叩きのめしてきた無敵の包丁人。対してこちらはそんなに料理のスキルもない素人の集まり。まず勝てる気がしなかった。
【対決のテーマは船盛りだ。俺は別の厨房で作るからお前等はお前等で頑張って作りな。因みに制限時間は30分だ】
 と、言うとんでもルールをたたきつけられてきた。よりにもよって船盛りである。そんな上等な代物素人集団である銀時達に作れる筈がないのだ。
「よし、こうなったらヤケだ! 皆の持てる力を結集してあの無敵の包丁人を倒すぞ!」
「つってもよぉ、長谷川さん。俺等言っちまえば料理の素人だぜ。そんなのがあの無敵の包丁人って奴に勝てるのか?」
「個々で挑んだ所で各個撃破されるのがオチだ。此処は皆の得意分野を用いた合作で挑むんだ」
 要するに一人が一つの船盛りを作るのではなく。各々が得意な分野で互いをフォローし、最高の一品を仕上げよう。と言う魂胆なようだ。
 そんな訳で早速調理に取り掛かる訳なのだが。
「おいシグナムさん! 何やってんだよ! かつら剥きはそんな分厚くちゃ意味ねぇだろ!」
「む、すまん。どうもこの包丁と言うのは扱いが難しくてな」
 流石は料理経験ゼロなだけある。刃物系統なら得意かと思ったシグナムでさえ満足に包丁を扱えない始末であったりした。
「ちょっとちょっと、シャマルさんもザフィーラさんもバーナーで炙り過ぎ! そんなんじゃ折角の炙り出しが台無しになっちまうじゃねぇか!」
「ご、御免なさい」
「気をつける」
 こちらでは炙り系統の仕事だったようだが、どうやらバーナーの火加減が分からないらしく焦がしたり生焼けだったりと良い塩梅が出来てない。
「あ〜あ〜、何だよこの盛り付けはよぉ! これじゃ船盛りじゃなくてゴミの詰め合わせだよ」
「んだよぉゴラァ! こっちだって一生懸命やってんだよぉ!」
「そーだそーだぁ! マダオの癖に生意気だぁ!」
 盛り付け担当だった神楽とヴィータだが。そのセンスは最悪
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