第九話 新たな開闢
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オーブにいるミネルバへと向かった彼だったが、オーブの対応は予想だにしないものだった。
「ムラサメ―――演習か何かか?」
そう思ったのも束の間、ムラサメはミサイルを撃ちこんできた。
「なッ!?どういうことだ、こちらに攻撃の意志はない!?ミネルバへの乗艦の許可を―――」
『残念ながら、オーブが世界安全条約機構に加盟した今、プラントは敵性国家だ』
「何だって!?カガリは連合との同盟を止めれなかったと言うのか?――――――こちらオーブ市民番号2500474Cアスハ家のアレックス・ディノだ。代表につないでくれ。緊急を要する」
『受け入れられない。既にオーブにいないミネルバをダシにするなど間抜けすぎるぞ。オーブ軍をなめるな』
そういってビームを放ち、セイバーに再度の警告を促す。
『これが最後通告だ。今すぐオーブ領空から立ち去れ。ミネルバは寄港にはおらず、また、代表につなぐことも受け入れん。これを許諾出来ない場合、攻撃目標として貴殿を撃破させてもらう』
「クッ、了解した。オーブの領空から離れよう。――――カガリ……くそッ!」
◇
オーブ領海周辺から逃れ、カーペンタリア基地まで辿り着いたミネルバクルーの彼らは、戦闘の疲れと久しぶりの自軍の領域に羽を伸ばしていた。
ルナマリアやメイリンはオーブの時と同様ショッピングを、ヨウランとヴィーノは食事をしながら今後の予定はどうなるのかと話し合い、レイはグランドピアノで曲を弾き、マーレは喫茶店で静かな時間を過ごしていた。シンもオーブの時とは違い、機嫌が良かったのでショーンやデイル達と一緒に日用品や娯楽品を買いに買い物に出ていく。
そんな中で基地に一機の見慣れない赤い機体が着陸する。そんな機体が降りてきたせいか、基地に多くの人間が集まっていく。シンもまたその一人だった。そして、コックピットが開き、降りてくる人物を見て思わずつぶやく。
「どういうことだ?」
「口に気を付けなさい、彼はフェイスよ」
ルナマリアが窘めるようにそう言い、周りの人たちが敬礼するのに合わせて、シンも荷物を近くにいた人に押し付け服を整えながら敬礼する。
「すまないが、艦長に会わせてくれないか?」
「いいぞ、俺が案内してやる」
「ちょっと、マーレさん!?」
ぞんざいな口調で答えるマーレにルナマリアが注意するかのように言うが、ミーハー的な嫉妬めいた目線を見て、呆れた顔で言う。
「フェイスに権限があろうとも、俺はここじゃ独立した人間だ。それに命令権があるからってナチュラルみたいに上下関係が厳しいってわけじゃないんだよ」
正論とは言い難いが、間違ってるわけでもない指摘にルナマリアはそれ以上口を挟むことが出来ず、その様子を見たマーレはさっさと
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