暁 〜小説投稿サイト〜
SecretBeast(シークレットビースト)
本編 第一部
一章 「出会いはいつも唐突に」
第一話「不思議な少女」
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笑うところじゃないっすよ?、あーそのスタイルでそのそんなふうに笑いこらえないでまじでまじで刺激強すぎるから。
彼女の美しい肉体が笑いによって痙攣しているのが高校生の自分にはけしからん妄想を抱かせる。
「あはは!で?人が悪いとはどういうこと?」
「い、いや最近ね、不良の間で流行ってるんすよ。こんなふうななりしてて金髪キメてる奴に普通の奴はあまり、話しかけないでしょ?でも最近のやつらはなめてるていうかまれに気安く話しかけてくる奴には、すこし冗談を言ってからかわなきゃいけないっていうまあ、不良の間でのきまりごとみたいのがあるんすよ」
「ん?ほーう、そんなものが、でわたしが気安く話しかけたのでちょっと冗談をいったと?

 よしむらの目つきが変わった。やばいこの人ヤンキー恐れない人だった。そう彼女はまったくといっていいほど、周囲に関心がない。だがそれは関心がない=どんなやつにも態度を変えない、ということだった。よしむらことイサには入学当初、すこし変わった伝説があった。それはこの学校一の不良の剣持先輩が下級生をいじめていたところをこの入学初日の豊村(よしむら)伊佐(いさ)が下校途中にたまたまそこをとおりかかった。そして剣持先輩のいじめを物珍しそうに見ていたのだ。なんとなくやりづらくなった先輩は、その入学当初からルックス抜群だったイサに因縁をふっかけようとした。だがイサと目が合った瞬間、なにかものすごい恐ろしいものをみたように震えだして、走って逃げたのだ。入学当初に学校一の不良を退散させたこの女はそれいらい、みんなに暗黙の中で恐れられている。
 や、やばいなんとか冗談ということにしてすますはずが、この人には冗談が通じないんだった。
だがそのあとにつづいたイサの言葉は予想を覆すものだった。
「いつだ?私には冗談を言われた記憶はないんだが、なあそういう不良のきまりごとというからにはさぞ悪逆な冗談なのだろう?私の記憶にもないくらいだからまさかしてやられたのか?私は、面白い奴だなおまえ」
「え?」おれは少し想像してた態度とちがうのでびっくりした。なんというか怒っているというわけではなくてなんだか本当にからかわれたことを面白がってるようだ。
「なあ、教えてくれよどんな冗談なんだ。なんだかからかわれたままじゃ恥ずかしいじゃないか」
い、いや、あんた。いまのあんたの格好もふつうだったらはずかしむもんだよ。
「あ、ああえっとな」俺は思った、これはこいつには嘘とかごまかしがなんだか俺の直感がつげているのだが百パーセント通じないだが、あんがいけっこうほんとのこといっても冗談ですまされるかもしれない。なんだかこのイサという人物はまるでなんというか病的なところがまったくないそれどころかなんだか熊でも怖気づくような巨大な恐怖感を抱かせるようなものものしいバイタリティにあ
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