第二部 文化祭
第5話 依頼
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「よし、全員揃ったかな!」
「全員って言ってもキリト君……。メンバーはわたしと君とユージオ君だけでしょ?」
校門前。
ユージオが?モンスター討伐依頼?を受注し、パーティメンバーとして俺とアスナも参加することになった。
亜麻色の髪の相棒が、なにやらニヤニヤしている。
「キリト、テンションがおかしな方向に歩いてるよ? 誰かがいるからかな?」
「うん、ユージオだけ前衛な」
「なっ、誘ったのは僕なのに!」
「尚更だな」
そんな俺とユージオのやり取りに、アスナはただ首を傾げていた。
「キリト君、ユージオ君、出発するよ?」
アスナが大きな校門の取っ手に手を掛けた、その時。
「おっ……お兄ちゃん!」
何故だか妹の直葉が駆け寄ってくる。
「ど、どうしたんだスグ」
「お兄ちゃん、あたしも連れてって!」
「は、はあ!?」
素っ頓狂な声を上げる俺の横で、アスナが困ったようにスグへ言う。
「……直葉ちゃん、依頼は、?剣?トップクラスの高等部生徒じゃないと……」
「それは大丈夫ですよ、アスナさん!」
スグがなにやら嬉しそうに身を乗り出して言う。
「学園長には許可をもらいました。あたしの腕なら、きっと大丈夫だって。どの道来年には絶対に行くことになるから、同行して色々学びなさいって!」
学園長、茅場晶彦。
──オレ、アノ ガクエンチョウ ニガテ
とか思ってることはおいておいて。
「……あのな、スグ。お前が思ってるほど、こういう系の依頼は甘くはないぞ? 死ぬ可能性だってあるんだ」
「ほんとに大丈夫だもん! あたしだって、お兄ちゃんが思ってるよりずっと強いし」
「それは重々承知してるけどさ……」
さりげなくアスナとユージオに視線を送る。
アスナは微笑んで頷き、ユージオは首を竦めた。
俺はボソボソと言った。
「……無茶はするなよ」
「やった! お兄ちゃん、大好き!」
「え、好きって、スグ……だ、抱きつくなって!」
「……あっ、ご、ごめんお兄ちゃん……」
直葉が慌ててバッと離れる。
──と、アスナが勢いよく俺の手を掴んだ。そのまま引っ張って歩き出す。
「ア、アスナ、痛いって」
「キリト君、シスコンだったんだね! 直葉ちゃんLOVEなんだね!」
「はあ!?」
直葉は「アスナさん、だいたーん」とか謎の発言をしている。
アスナはずんずん歩きながら、真っ直ぐに前を向いてなにか呟いた。
「……わたしといる時は、他のこと考えるの禁止って、言ったのに……! 妹さんなんかにデレデレしちゃって……」
「え、なにか言った?」
「さあね」
「あのさ……俺、なんかした?」
「さあね」
「なんでそんなに怒ってるんだ
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