第76話
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る音と共に紙に書かれている文字が消えていった。
麻生が触れる事で麻生自身に迎撃術式が発動したが、能力で無効化にしたのだ。
それを見た上条はようやく本当の安堵の表情を浮かべた。
「恭介、助かったぜ。
お前が居なかったらどうなっていたか。」
「そんな事よりさっさと此処を離れるぞ。
教師達もこっちに向かっている。
見つかったら色々面倒だ。」
麻生の言葉に同意して、上条と麻生は土御門と合流する。
そして、麻生の能力で屈折率を変化させ、三人の姿を見えなくさせて校庭から離れていく。
一人、ポツンと取り残された美琴はバチバチ、と前髪から電気を散らせていた。
「説明するとか言って、何も説明してないじゃない、あいつらは!!!」
周りの生徒達は美琴の出す電気に巻き込まれないように離れていく。
すると、その美琴に一人の常盤台の生徒が駆け寄ってくる。
「御坂さん、此処に麻生さんがいらっしゃいませんでしたか?」
その生徒とは婚后光子だ。
「さっきまで居たんだけど、どこかに行っちゃったわよ。」
「うう〜、そうですか。」
「何かあったの?」
少し残念そうにする婚后の顔を見て美琴は聞いてくる。
「いえ、さっきまで数人の生徒達で麻生さんの相手をしていたのですわ。
ですが、どれだけ能力を放っても麻生さんに当たる直前に弾かれたり、消滅したりと原因不明の現象が起こったのですわ。
それでも、引く訳にはいかず戦っていたのですけれど、ポール籠が倒れた瞬間に突如砂塵が吹き荒れて、晴れてみると既に麻生さんがいなかったのです。
それで手分けして探していたのですけれど、逃げられてしまいましたわ。」
残念そうな顔をしながら婚后は説明する。
婚后の説明を聞いた美琴は首を傾げながら思った。
(あいつは本当に何をしに来たのかしら?
今度会ったら絶対に聞きだしてやるわ。)
「いやぁ〜、キョウやんのおかげで何とか一人も巻き込まずに済んだにゃ〜。」
「さて、後は自分達でやれ。
俺が手伝えるのはここまでだ。」
「いやはや、充分ですたい。
また何かあったら頼むぜい。」
「出来る事なら俺を巻き込まずに事件を解決してくれ。」
そう言って麻生は上条と土御門から離れて行った。
これからどうしようか、と麻生は考えた。
特に向かう所もない。
いつも通り適当にブラブラするか、という考えに行き当たった。
しかし、道には生徒や父兄がごった返してそれどころではなかった。
電光掲示板を見ると、どうやらこれからリレーの予選が始まるらしい。
優勝候補が件並み揃うらしく、一日目の目玉種目らしい。
溢れんばかりの人の多さにうっとおしいそうな顔をする麻生。
すると、
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