第五章 StrikerS編
第百三十話 『ティアナとのお話(前編)』
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がいいと思うわね。
『はーい! 機動六課前線メンバーの皆さん。撤収準備が出来たから集合してねー?』
そこに声がかかってきたので私達は機動六課の隊舎へと帰るのだった。
そして隊舎前で集合して、
「それじゃみんなお疲れ様でした。今日の午後の訓練はお休みだよ」
「明日に備えてご飯食べて、お風呂に入ってゆっくりとしてね」
「無茶な訓練はしないようにね。私がいつも言い含めているからそこは守ってちょうだいね?」
「「「「「「はい!」」」」」」
ちゃんと返事は返してくれたからよかったけど、やっぱり無茶はするんだろうなぁ…。
なのは、フェイト、私、シグナム、ヴィータ、フィア、シャーリーのみんなで隊舎の中を歩いている時に、ヴィータが声をあげて、
「あのさ? なのは、フェイト、シホ。
三人共、ちょっといいか?
ティアナのことに関して話してーんだけど…」
そう呼び止められる。
やっぱりヴィータも気になったようね。
ま、気にするなと言われても無理か。
それでロビーで話し合われる。
「強くなりてーっていうのは若い魔導師なら当然の思いだし、無茶も多少はするもんだ。
だが、ティアナは…時々度を超えてる。
あいつ、ここに来る前になにか思いつめるような事があったのか?」
「うん…」
それでなのはは話し始める。
「ティアナにはね、執務官志望のお兄さんが、いたんだ…」
「いたんだって、なんだ? もう管理局をやめち………いや、もしかしてもうこの世には…」
「うん…」
それでモニターを開き、そこにはティアナの兄の姿が映された。
「ティアナのお兄さん、ティーダ・ランスター。
当時の階級は一等空尉。所属は首都航空隊。享年二十一歳…」
「かなりのエリートだったんだな…」
「そう。エリートだったから…なんだよね」
フェイトが声のトーンを落としてそう呟く。
「ティーダ一等空尉はとある亡くなった時の任務中、逃走していた違法魔導師に手傷を負わせたんだけど取り逃がしちゃってて…」
「陸士部隊に協力を仰いだお陰でその日のうちに犯人は捕まったそうなんだ。
だけど、その任務のことで心無い上司がひどいコメントをして問題になっちゃったんだ」
「コメントって、なんて…?」
「犯人を追い詰めたくせに取り逃がすなんて首都航空隊の魔導師としてあるまじき失態だ。
たとえ死んでも取り押さえるべきだった。
しかも行方不明になるなんてどういう事だ。馬鹿者め!ってね…」
「そして、さらにその上司は言ってしまった。
任務を失敗するような役立たずは云々…とかね」
「ティアナはその時、まだ十歳で、たった一人の肉親をなくして、そしてその最後の仕事が無意味で役に立たなかったと言われて、きっとものすごく傷つき苦しみ、悲しんで
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