第2話 =衝撃の事実=
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「……それじゃあ、飛ばしていきますか!」
と、意気込み進もうとした矢先。
「あれ?アンタ……もしかして陸也?」
俺が少し喜んでいるとうしろからそんな声が聞こえた。クラインの声とは違う、はきはきとした女性の声。このゲームに知り合いは二人しかいないけど、じゃあ誰なんだと不審に思い声の下方向へ振り替える。
「こんな時にどちらさ……お前まさか……悠香…!?」
声のした方へ対峙すると、幼稚園から高校まで同じだったどころか、昔家が隣同士だったという所馴、幼馴染がそこにいた。オレンジのような茶髪をし、男と並んでも小さく見えない身長とそれを活かすモデルのようなすらっとした容姿を持った美少女だ。そしてものすごい巨乳。というか爆乳。
「……機械に疎いアンタがこのゲーム買ってるなんてね」
「懸賞に当たったんだよ。でも、なんで……お前、ゲームしないんじゃ…」
「……アンタには関係ない。でも、ふふっ……そうね、彼と一緒に始めたの」
そう、全く見たことがないうっとりしたような表情で、その彼という人物に寄り添う。しかもその彼というのも半年しか入れなかった高校のクラスメイトだ。当然向こうも俺を知っている。
「……ち、自慢かよリア充」
「いや自慢じゃないけど、ねぇ」
「まぁ、負け犬ムードの陸也は置いておいて、俺たちは俺たちで生き残ろう」
「……えぇ!」
「いっやぁ、よかったっすね〜。大好きな人と最後ができて。どうせHP切れたらいっしょに死ぬんだろ?」
突然目の前でいちゃつくカップルになんかむかついた。だから俺はその一言を発してやった。この世界はすでに現実と同じ、HPが0になったら死ぬということは先程の話で嫌というほどわかった。だからこの世界では痛みなく、一緒に死ぬことが可能。だったらん二仲良く死ねばいい。
「死ぬ気なんてない!私達は絶対生き残る!はっ、アンタもせいぜい歯食いしばってがんばりなさいよね〜」
「ああそうだな、独り身なだけあってお前らみたいに互いが荷物じゃない。……じゃあな、これで永遠のお別れだ」
そう吐き捨てるように言い、俺はキリトに教えてもらった道を突き進む。幼馴染だろうがもう関係ない。それよりも俺は力をつけなきゃいけない、生きて恩を返すために、じゃなきゃ死にきれない。
移動しながら大剣を改めて装備し肩に担いで走る。
「ぅおおおおっっ!!」
だから……俺は……!!
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