第2話 =衝撃の事実=
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にしないでよ。初心者は初心者なりにがんばらせてもらうし、身体動かすなら俺もそこそこ強豪校のテニス部でエースやってんだ。何とかなるさ」
「そうか…ならここで別れよう。何かあったらメッセージ飛ばしてくれ。」
「うん」
「おう」
キリトは目を伏せ、外へ続く道を歩こうとしたその時
「キリトッ!!」
クラインがキリトを大声で呼び止めた。視線で問いかけようとしてたが、続く言葉がなく頬骨のあたりが軽く震えただけだった。微妙な沈黙がお互いに生まれ、気まずいままキリトが離れようとまた元の道を進もうと振り返る。
「おい、キリトよ…お前、案外可愛い顔してやがんな!結構好みだぜ?」
「くっ……あはははは!!クライン、なんてこと言ってんだよ!」
その発言にキリトも思わず振り向く。さすがに俺は我慢しきれず、噴き出して笑ってしまう。キリトも踏み出そうとした足を止め、改めて俺たちと対面する。顔には若干の苦笑が浮かんでいるが、先ほどのような沈んだ表情は消え去っていた。
「おっしゃ、キリト―!!……お前に教えてもらった恩、絶対に返すから……それまで死ぬなよ!!」
「……こんな時なのに、お前らは……リクヤ、あだで返したら一生恨むからな!!クライン、お前もその野武士面のほうが似合ってるよ! 」
そう叫び、キリトは再び背を向け、ひたすらにまっすぐ走っていった。キリトの姿が見えなくなるまで俺たちはキリトを見送り、姿が見えなくなった後、クラインも広場に戻ろうとした。
「リクヤよぉ、キリトについていかなかったってことは俺みたいに待たせてるやつがいるのか?」
「そんなのいないよ」
「なら、なんで……あいつについてった方が楽だろうに」
「……こっからおんぶにだっこでお世話になってたら、そのうち死んじゃうよ。……それに、迷惑かけたくないし、俺もやれるだけやってみたいからさ」
「なるほどな……お前も絶対に生きろよ!」
「もちろん!クラインもね!」
俺はそういい、パンっとクラインとハイタッチをし、広場に戻るクラインを見送った。こっからは俺の冒険が始まる……その第一歩だった。こんな時南尾にも関わらず、恐怖心のほかに興奮が俺の中にあった。長年夢だったゲームの中に入る、ということができたという興奮もあるだろうけど、それ以上にキリトたちと練習をしていた時に見つけた「とあるもの」がその興奮をより一層高めていた。
この世界の技である【ソードスキル】そのほかにもう一つそのソードスキルとは違ったシステムも導入されていた。
あの、伝説のRPGや運命のRPGなどと呼ばれる『テイルズオブ』シリーズの技がシステムとして導入されていた。
キリトにも言えなかったのが心のこりだったが、これがあれば俺は戦える。
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