第2話 =衝撃の事実=
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先程までは多種多様な髪の色や髪型、背格好が違っているプレイヤーがほとんどだった。が、今ではハロウィンでコスプレでもしたのか、というリアルな若者の集団がそこにあった。
「は、え…?どういうこと……?」
もう一度、先ほどの鏡をのぞき込むと対して変化のないものの、現実と全く同じな中性的な何の特徴もない俺の顔が映し出されていた。
「お前ら、キリトとリクヤか!?」
すると隣から山賊か野武士のような人物が話しかけてきた。キリトと呼ばれた人物を見ると、先ほど見上げていた背格好が俺と同じくらいになっているなどの変化が起きている。
「ってことは…お前、クラインか!?」
「え、えぇ!?そっちの野武士がクラインで……お前がキリトなの!?」
全員の声も変わっており、俺自身の声も現実のそれと変わらなかったが、そんなことを気にしていられる余裕もなかった。少なくとも全員は0から作ったアバターだったのに、多少の違和感のみというすさまじい再現度だ。
「……ナーヴギアは顔全体をすっぽり覆ってるから顔の表面も精細に把握できる……いや、でも体格は……?」
「もしかしてよぉ……俺ぁ、昨日買ったから覚えてんだけど、装着したときにセットアップでキャリブレーション?とかで自分の体あちこち触ったなじゃねえか。もしかしてあれか?」
「それが……あいつがいった現実、ってこと……!?……でもなんでこんなことを……」
頭をかきながら悩む俺にキリトが巨人に指さした。
「どうせあいつが教えてくれるさ」
するとキリトの言うとおり、上の巨人から声が聞こえ始めた。
『諸君は今、なぜ、と思っているのだろう。なぜ私は……SAO及びナーヴギア開発者の茅場晶彦はこんなことをしたのか?この世界を創り出し、観賞するためにのみ私はナーヴギアを、SAOを造った。そして今、全ては達成せしめられた。……以上でソードアート・オンライン正式サービスのチュートリアルを終了する。プレイヤー諸君の健闘を祈る』
その最後の言葉とともに茅場晶彦は空に溶けるように残響とともに消えていった。やがて空は赤い空から元の青い空へと戻っていく。そして一瞬の静寂の後、広場はプレイヤー達の声で埋め尽くされた。
「嘘だろ……なんだよこれ、嘘だろ!!」
「ふざけるなよ!出せ!ここから出せよ!!」
「こんなの困る!この後約束があるのよ!」
「嫌ああ!帰して!帰してよおおお!!」
悲鳴や怒号、恐怖の声、罵声、懇願、そして咆哮。たった数時間でゲームプレイヤーからデスゲームの囚人に変わってしまった人たちは両手を突き上げたり、抱き合ったり、ののしりあっている。
「……ねぇキリト……これって……本当……っぽいな」
キリトに聞かずともその表情を見
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