暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 守り抜く双・大剣士
第2話 =衝撃の事実=
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プレイヤー全員がテレポートさせられたんだろうな……」

 どうみてもざっと数千人はいるレベルだ。でもわざわざ全員を始まりの町に、という疑問が俺たちの中で出てきたころ、周囲のプレイヤーからざわざわと声が聞こえ徐々にボリュームが上がっていき、それは次第にいらだちを含んだ罵倒へと変わっていく。

「あっ!……上を見ろ!!」

 と、不意に男が叫び、つられるようにその声に従って上を見るとそこには思わず目を疑うような光景が広がっていた。先ほど見たごつごつの天井を隠すように、深紅の市松模様が天井を埋め尽くしていく。よく見ればただ染まっているだけではなく、【Warning】と【System Announcement】の文字が交互に表示されている。

「ようやく運営からアナウンス、か?」

「マジで?……それなら普通にメールでいい、の……に」

 周りのプレイヤーもそう思ったのか、ざわめきも終息し、みんなが耳をそばだてる気配が満ちる。だが、空を埋め尽くす真紅の空から出てきたのはだらりと血の雫のようなもの。それは地面に落ちることなく空中に止まってその姿を変える。落ちる雫は一点に集まっていき、そこから現れたのは大体20mくらいの真紅のフード付きローブを纏った巨人だった。

『プレイヤーの諸君、私の世界へようこそ。私の名前は茅場晶彦。今やこの世界をコントロールできる唯一の人間だ』

 その巨人から発せられた名前には聞き覚えがあった。小さなゲーム開発会社のアーガスを最大手とまで成長させる原動力となった人。このSAO開発ディレクターであり、ナーヴギアそのものの基礎設計者その人の名前だった。

『プレイヤー諸君は、すでにメインメニューからログアウトボタンが消滅していることに気付いていると思う。しかしゲームの不具合では無い。繰り返す。これは不具合ではなくソードアート・オンライン本来の仕様である』

「し、仕様だと……!?」

「……ってことは……ログアウトできないのが、普通?」

 クラインの割れたささやきに重なるよう、なめらかな低音のアナウンスは続く。

『……また、外部の人間による、ナーヴギアの停止あるいは解除も有り得ない。もしそれが試みられた場合――ナーヴギアの信号素子が発する高出力マイクロウェーブが、諸君の脳を破壊し、生命活動を停止させる』

 今、目の前の巨人はなんといった?生命活動を停止させる?その言葉の意味を理解したくないかのように呆然と繰り返しつぶやいていた。しかし、あの端的で簡潔な宣言は嫌というほど頭の中を駆け巡る。
 生命活動の停止、つまりは死。
 ナーヴギアに何かすれば装着しているユーザーは死ぬ。
 ざわざわと、集団のあちこちがざわめきだすも、ここにいる全員が今の言葉を受け入れたくないのか叫んだり暴れたり
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