兄妹喧嘩〜
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陣が展開した。
『あれは・・・闇魔法ッス!』
この状況で何を・・・そう思った瞬間、光が視界を埋め尽くした。続いて爆音。・・・光が収まった時・・・大量にいた騎士が消滅していた。
「すご・・・」
咲が呟く。だが・・・その後には緑色のリメインライトが浮いていた。
『・・・自爆魔法ッス。かなりの威力ッスけど、代償に何倍ものデスペナルティが課せられるッス・・・』
「・・・」
俺達は言葉が出せなかった。
「レコン・・・」
今までの努力が犠牲になる技・・・だがそれをレコンは使った。・・・彼にも意地があった。覚悟があった。それは、俺達を奮い起たせるには充分だった。
「うおおおお!!」
「はああああ!!」
「やああああ!!」
だが、だがそれでも・・・無慈悲にも騎士は生み出される。ふと上を見れば、詠唱を行う騎士がいた。不味い・・・焦りが見えた時に・・・背後から大声が聞こえた。
「っ!?」
振り返ると、そこには大量の竜がいた。驚きながらリーファを見ると・・・その傍らにシルフとケットシーの領主・・・サクヤとアリシャがいた。二人とも、助けに来てくれたのだ。
「はは・・・」
ケットシーの一人が俺の間近に飛竜を連れてきた。
「アリシャ様がこれを使えと仰っていた!」
「は、はい!・・・アリシャさん、一匹借ります!」
それが聞こえたのかアリシャはブンブンと手を振ってきた。
「ーーーーーー!」
スペルを詠唱。一応テイムのスキルは上げている。飛竜も乗りこなせるくらいには鍛えた。
「亞莎、詠!乗れ!」
二人が飛竜に飛び乗る。
「ファイアブレス、発射ぁ!」
俺の乗る飛竜が紅蓮の業火を吐き出す。・・・凄まじい威力だ。背後からも炎や緑色の雷が次々に騎士を葬る。・・・だが、まだだ。まだ足りない。
『・・・咲さん!これを使って下さいッス!』
すると咲の手に小瓶が現れた。
「なんだ、これ・・・?」
『いいから早く!』
「あ、ああ!」
咲が小瓶の蓋を外す・・・瞬間、音が流れ出した。
「え・・・?」
音楽だ。とても綺麗な・・・聴いているだけで、力が湧いてくるような・・・
「・・・」
キリトやリーファ、詠や亞莎にも同様の効果があったようだ。・・・その時、混雑した空間の中に・・・男がいた。パッと見ではサラマンダーと思う程に真っ赤な男。だがそいつが持つ笛が、奏でる音楽が彼をプーカだと証明する。男は笛を口から離し、こっちを見て不敵に笑った。
ーーーとっとと行けよ、少年たち?ーーー
・・・そう言って男の姿は消えた。あれが誰か・・・なんて考える必要もなか
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