兄妹喧嘩〜
[8/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「はぁ〜〜〜〜・・・」
力が抜けた。なんか、ホッとしたのだ。まだ思春もアスナも助けてはいないが、まず一つ・・・山を越えた。・・・あ・・・
「リーファを回復させんの忘れてたな・・・ま、リーファが自分でやるか」
しばらく休んでから再び内部入り口の前に移動すると・・・
「あ・・・」
「あれ、君は・・・」
シルフの・・・レコンだ。どうして・・・
「どうしてここに?」
「ええと・・・」
・・・聞けば苦笑してしまった。彼はシグルドたちに捕らえられていたらしく、シグルドがいない隙に麻痺解除でシグルドと通じていたサラマンダー二人を毒殺。シルフ領にシグルドがいなかったので仕方なくアクティブなモンスターをトレイン(引き連れ)しては他人に押し付けを繰り返し・・・ここに辿り着いたそうだ。完全にマナー違反だが・・・少しその手際がウチの部隊に欲しいと思った。軽いアサシンの資質がある、うん。
「リーファと会ったのかな?」
「あ、はい。・・・勢いで告白してドつかれました・・・」
「え?・・・はは」
少し笑ってしまった。そっか、直葉のクラスメートだったな、こいつ。
「君はリーファとリアルでも友達なんだよね?彼女のことが好きなのか?」
「は、はい。そりゃもう・・・」
「彼女のためなら何でもすると?」
「はい!リーファちゃんが望むなら・・・何でも!」
「くく・・・頑張りたまえ、少年」
なるほどねぇ・・・少年言われるのは嫌いだが・・・言いたくなる気持ちは分かる気がする。
「コウハさん、その様子ですと無事解決したんですね?」
「ああ。無事にね」
会話が終わるまで待ってくれていた亞莎が喋ると・・・レコンが目を丸くした。
「あ、あれ?NPCじゃない・・・?」
あ、そっか。亞莎と詠の姿って今は普通の人間と同じなんだ。・・・その時、サキがやって来た。
「よっ」
「・・・解決したんだな」
咲がそう言って俺に耳打ちする。
「(直葉ちゃん、凄く泣いてたぞ)」
「(・・・解決したのにそんなこと言いますか・・・)」
咲は嫌みっぽく笑った。レコンがおずおずと話しかけてくる。
「あの、あなたは・・・」
あー、咲が合流したのは遅かったな。
「ええと・・・」
「レコンって言ってリーファの友達なんだよ」
「ああ・・・」
咲がレコンを見て、手を差し出しながら微笑む。
「初めまして、レコン。わたしはサキっていうの。よろしくね」
レコンは頷きながら咲が差し出した手を両手で掴み、鼻の下を伸ばす。
「こ、こここちらこそ、はじ、初めまして!」
「リーファ一筋じゃないのかぁ・・・?
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ