兄妹喧嘩〜
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ボクを迎えに来てくれた・・・けど早貴・・・あんたの姉は同じ世界にいるんでしょ・・・?ボクに比べたら全然近くにいるでしょ?アスナが助けを求めて手を伸ばしてるのに、アンタが手を伸ばさなくてどうすんのよ」
「・・・」
・・・全部吐き出したからか、それとも叩き合いをしたかなのか解らないが、心は落ち着き、分離していた意識が一つに戻っていく。
「・・・詠」
「・・・何よ。まだ文句でも・・・」
俺は詠を見て・・・笑った。
「もう少し手加減して殴ってもいいんじゃねぇの?」
「え・・・」
立ち上がり、再び詠の目をまっすぐ見る。
「俺のこと、そんな風に見ていてくれて・・・そして・・・」
わたしに切り替え、違う笑みを浮かべる。
「わたしを俺じゃなく・・・ちゃんとわたしとして見てくれたんだね、詠・・・」
詠はそっぽ向いて頬を掻く。
「・・・ま、当然でしょ。咲とアンタは違うんだから」
「そっか。・・・ありがとう、俺の愛する人。そしてわたしの大切な友達」
「・・・ふん」
「あぁ・・・よかったです。端から見てて凄い怖かったです・・・」
『亞莎さんより間近にいたオイラの方が恐かったッス・・・』
「あはは・・・悪い、リパル。亞莎もな」
「いえ・・・元の鞘ならそれで・・・」
「いや・・・お姉ちゃんを助けてからじゃないと。それに・・・次は桐ヶ谷家を何とかしないと」
「亮さん達・・・ですか?」
「・・・だってさ、普通だったら実は兄妹でしたー、なら笑って済むレベルだろ?それなのにリーファはあんなリアクション・・・まぁ、失恋した相手ってのはキリト・・・和人さんだろうね・・・まったく、俺の妹が〜って奴か」
『若干違うッスけどね・・・』
「さて、じゃあ様子を聞いてくるよ。しばらく待っててくれ」
「ええ、わかったわ」
俺はログアウトボタンを押す。・・・一波乱あるよな、これ・・・
亮〜
ナーヴギアを外し、俺は急いで直葉の部屋に向かう。和人も部屋から出てきて、一緒に直葉の部屋の前に立つ。
「おい、直葉・・・」
「スグ、いいか?」
「やめて!!開けないで!」
ドアの向こうから直葉が叫んだ。
「一人に・・・しておいて・・・」
「どうしたんだよ直葉・・・確かに驚いたけど・・・もしかしてナーヴギアを使ったのを怒ってるのか?」
「・・・だとしたら謝るよ。どうしても必要だったんだ」
「違うよ、そうじゃない」
不意にドアが開いた。
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