第一部 剣技
第4話 キリトの災難
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迷惑かけちゃった……?」
「えっとね……」
「アアアスナ!!」
再びリズの声を遮る為、俺は裏返った声で言った。
「……どうしたの、キリト君? そんなに興奮して」
「興奮はちょっと語弊があるかな……っと、今度の依頼、一緒に行かないか」
「え……」
アスナが驚きに目を見開いた。恐らく、俺から誘うのは初めてだったからだろう。
「ふ、2人でってわけじゃなくて! その……ユージオも一緒なんだけど」
アスナは何故か一瞬残念そうな顔をすると、即座にふふんと笑みを浮かべた。
「もちろんいいわよ。君がどうしてもって言うなら」
「いや、どうしてもといいますか」
「違うの? じゃあ、わたし行かない」
「……どうしてもです」
次の瞬間、アスナはぱっと綻ぶ花のように微笑んだ。
「だったら、仕方ないわね。一緒に行くわよ」
リズとユージオが両端から俺を肘で小突いてくる。そして2人揃って言う。
「「よかったじゃーん」」
「やめろ!!」
「えっ……やめてほしいの? やっぱり嫌になっちゃった……?」
アスナが悲しそうに聞いてきた。2人の声は小さくて、アスナには届かなかったらしい。余計な誤解を招いてしまった。
「ち、違う!! そんなわけないだろ……」
「ふふ、そんなに否定してくれるんだ」
アスナがくすっと笑う。
「いや、えっと……」
「あら、違うの?」
「違くないです……。お、俺、今ものすごく眠いんだ。早く寝ないと死にそう!! てなわけで、寮の部屋に帰るよ! ま、また明日!」
「あ、キリト行っちゃった……。僕も帰るよ。部屋でキリトをからかってあげよっと」
「ユージオ、ほどほどにしなさいよー?」
「リズ、ユージオ君、一体何の話をしてるの?」
「「さあー?」」
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