第八話 オーブ近海の死闘
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なく、頭部や腕部、脚部といたるところに穴が空いている。おそらく外れた弾丸も多かったのだろうがディープフォビドンは完全に沈黙していた。
『まさか二機ともやられることになるとはな』
「―――!?」
不意を突いたかのように上部より狙いを定める最後の一機。そして魚雷が発射され、爆発を起こす。
「グウゥッ―――!?」
爆発の衝撃に思わず機体の損耗が無いかを確認する。F型がいくら水中で使用可能といっても攻撃に対してはとても弱い。耐圧殻こそ存在するが、TP装甲をしていない上に、F型はゲシュマイディッヒ・パンツァーなどもなく、下手しなくとも水中では棺桶同然の紙装甲と言ってもいい。
損傷がなく、破壊されることが無いことを確認したレイは最後の銃火器であるレーザーライフルを取り出す。そして、そのまま狙いを定め、レーザーが放たれるが、
『甘い!俺を他の奴らと同じだと思うなよ!』
躱し、そのままディープフォビドンは次弾発射に時間が掛かるであろうと予測し接近した。だが―――
『―――ッ!』
「騙して悪いが、あれはブラフだ」
早々に次弾を放ったレーザーライフルが最後の一機をあっけなく落とした。レーザーライフル―――というよりもフォノンメーザーは音波兵器であり、それ自体は目で見ない。だからこそ射角を確認するためにレーザーが同時発射されるのだ。そして、レイはあえてダメージを与えることのないレーザーのみを一発目に放ち、二発目はレーザーと共にフォノンメーザーを放ったのだ。
「くそ、大分手間を掛けさせられた!」
焦りを見せるレイ。元々艦隊を撃沈させるために潜行していたにもかかわらず、かなりの時間を掛けてしまった。急がなければ、ミネルバが落とされる。レイは、再び敵艦隊への接近を試みた。
◇
「クソ、なんなんだよ!あの敵は!?」
撃ってきたウィンダムを逆に撃墜し、シンは焦りを見せながら敵MAザムザザーに向き直す。
『シン、近づけさせるな!あれにミネルバが取りつかれたら一巻の終わりだぞ!!雑魚共は俺たちに任せてさっさと仕留めるか足止めしろ!』
「仕留めるにしても足止めするにもどうやって!?」
マーレが言った言葉を反論しながらシンはインパルスを接近させる。敵は大きさの割に動きは機敏で、火力も予想通り大きい。四本足の先端についているガムザートフを両手を向けるように二発放たれ、距離をとる。
マーレ機が無理矢理ブーストをチャージして空中へと浮き上がり空中戦を執り成す。長時間は不可能であるし、動きもかなり制限されているが、不意を突かれたウィンダム部隊は一部が動きを止め、マーレとルナマリアによって落とされる。
『フン、戦場じゃビビった方が負けんだよ!』
ナギナタを構え、後ずさる
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