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とある碧空の暴風族(ストームライダー)
幕間
Trick-03_だから 今は私に甘えなさい
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こう切り出してきた。

「学園都市って、あの超能力開発をしている学園都市ですか?」

「ああ、その学園都市だ」

学園都市については話は聞いたことあるし、年に一度のお祭りをテレビ放送していた。
最低限の知識は持っている。

「なんで僕が?」

「私は学園都市内で教授をやっている。だから優秀な助手や超能力の才能が
 ありそうな子供を捜しているんだ。

 ここの院長は私の小学校時代の恩師でね。この前、偶然会ったときに君の話を
 聞いたんだ。だから君にも一度会ってみたくてね。

 君の事も気に入ったし、どうだい? 学園都市に来てみるのは?」

「嬉しいお話ですけど僕には家族がいますし、何よりこの孤児院が気に入っています。
 できたらここを離れたくないのです」

「もちろんタダとは言わないよ。学園都市の生徒には成績に応じて奨学金が出される。
 その奨学金とは別に私個人から君へのお金を渡そう。

 私は学園都市でも少し良い地位を持っているからお金には困っていない。

 お金よりも自分の研究で成果を出すことの方が重要だからね。
 子供相手にお金、ってのはかなり問題があると自覚してるが」

「お金、ですか・・・」

「それ以外にも欲しいものがあれば言ってくれ。出来るだけ揃る」

正直、僕個人はお金が欲しいわけではない。でも・・・

「学園都市に行く条件があります。
 僕へ渡すお金の代わりに、この孤児院に援助してください。
 
 たった1年間とはいえ、傷心していた僕を支えてくれた大切な場所です。
 だからこの院に役に立ちたいんです」

「そこまでしなくても気持ちだけでもうれしいよ」

「院長、気持ちがうれしいならお金を貰ってくれると僕はもっと嬉しいですよ」

「むぅ・・・そこまで言うなら、受け取らないのは子供の意思を曲げることに
 なってしまうな。

 わかった。ありがたく受け取ろう。絶対に無理はしないこと。
 本当に少しのお金で満足だからね」

そういって院長は優しく微笑んでくれた。

この孤児院は子供のことを第一に考えてくれている。

子供が泣いてもいいように全部屋が防音になっていたり、食材は安いが栄養管理と
味を両立させた献立を毎食出すために栄養士の人と契約している。

そんなことをしていたら当然ながらお金がかかる。

子供には心配をかけないようにしているが、院内の先生方の手伝いを良くしている
僕はたまに帳簿を付けて悩んでいる先生を見ている。

どこの孤児院も同じかもしれないが、やっぱりお金が足りていないのだ。

院長の個人的なお金で今はなんとか持っているけど、院長も歳だし。
それにお金がいつまでもあるわけがない。

だから孤児
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