墓参りが終わって
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にした。
「ヒカル?眠ってしまったんですか?」
ベッド脇に移動して、ヒカルの頬をぺちぺち叩く。そうすると重たそうな瞼をゆっくりと開けて、ヒカルが目を擦る。
「・・・佐為?」
「ごめんなさい。待ちましたよね」
疲れ切ってしまったのだろう。困ったような笑みを浮かべる佐為に、ヒカルは頭を振った。そして次の瞬間ヒカルは佐為の姿にショックを受ける。
「・・・お前、何それ」
ヒカルの記憶の中の佐為は平安貴族の衣装を着て、扇子を持っている、いかにも昔の人だ。今佐為が着ているのは平安貴族の衣装でもなんでもないが、和服という点では同じだった。ヒカルは上半身を起こして、横に居る佐為を上から下まで眺めた。白を基調とした綿の浴衣は、足の部分に行くにつれて段々と紫が深くなっている。型は違うが、雰囲気が本当にそっくりだ。
「何か?」
固まっているヒカルに首をひねる。袖を広げて自分の姿を確認したが、何もおかしい所は見当たらない。
「・・・いや、何でもない」
ヒカルは佐為から目を逸らし、寝間着を取りに向かった。
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