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MASTER GEAR 〜転生すると伝説のエースパイロット!?〜
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れていない殺風景な部屋ばかりで人が住んでいた形跡は全く見られなかった。
「ん〜。見事に何もない部屋ばかりですね。椅子や机どころかベッドすらないなんて……。イレブン少将、こんな艦でどうやって生活していたんですか?」
「ちょっとファムさん。イレブン少将は記憶喪失だから……」
「そうだぞルナール少尉。それに伝説の戦艦であるリンドブルムを『こんな艦』とは何事だ!」
ぼやくファムをフィーユとソルダが止めるが、ファムは悪びれる様子もなく挑発的な視線をソルダに向ける。
「おやおや〜? 最初にこの艦に乗った時は、その伝説の戦艦とマスターギアを『偽物』扱いしたソルダがそれを言いますか?」
「そ、それは……!?」
「あらあら、どうしました? イレブン少将のサイクロプスを『偽物』扱いしたあげく、ブロンズクラスのゴーレムには勝てないと言ったティーグル少尉?」
「うう……」
痛いところを突かれて黙ってしまうソルダとそれを見て口元に嗜虐的な笑みを浮かべるファム。そんな二人にハジメはため息をついて話しかける。
「はぁ……。二人共、それぐらいにしてください。でも本当に何もないな。せめてベッドくらいほし……い……?」
ハジメが呟くと部屋の床の一部が光りだし、そこから一台のベッドが文字通り「生えて」きた。
『……ウソ』
床から生えたベッドを見て一達四人が目を丸くして驚き、その後にハジメが試しとばかりに「椅子、机」と言うと、次は椅子と机がベッドと同じように床から生えてきた。
「……何でもアリだな。この艦」
「程度がありますよ。ビックリ箱ですか、この艦?」
思わず呟いたハジメにファムがつっこみを入れる。どうやらこの艦は、家具の類いは普段どこかに仕舞われていて、ハジメが希望するとどこにでも現れるらしい。
「とにかくベッドが出るんだったら、ファムさん達はここで休んでください。僕は隣の部屋で休みますから、何かあったら呼んでくださいね。リンドブルムの探索は休んだ後にしましょう」
ハジメは更に二台のベッドを呼び出すと、ファム達にそう言い残して部屋を後にする。その姿を見送ってからファム達三人は肩から力を抜いた。
「ふぅ……。それじゃあ、早速休みましょうか? 私、もうクタクタです」
ハジメに助けられたゴーレムとの戦闘からろくに休まず、いい加減疲れが溜まっていたフィーユが言うとソルダも頷いて同意する。
「そうだな。ここはイレブン少将のご好意に甘えるとして……ルナール少尉?」
ソルダの視線の先では、すでにベッドの一つに腰かけたファムが、掌ほどの大きさの携帯端末を持って画面を覗きこんでいた。
「……軍がイレブン少将を引き込もうとするのはほぼ確実で、本人も軍と行動する
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