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遊戯王GX ~Unknown・Our Heresy~
第8話 規則の鬼と不良少女
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side 三人称
鳥の囀りが聞こえる昼下がり。
太陽が燦々と輝くアカデミアの屋上は、日の光を直に浴びる事ができる絶好の日向ぼっこポイントだ。
この屋上には、多くの生徒が学年問わず温まりに来ている。
この男、剣崎直哉もまたその1人。
「気持ちいいな・・・・」
地上から少し高い屋上では、日の光が体を温め、吹き抜ける風が体温を適温に抑えてくれる。
夢見心地になれるこの場所で、直哉はゆっくりと瞼を閉じ眠りにつこうとした。
しかし、静かな屋上に不快な金属音が鳴り響き、静寂をぶち壊した。
「誰だよ」
夢見心地な雰囲気をぶち壊され、嫌悪感を顕わにして直哉は屋上の出入り口に目を向けた。
するとそこには、肩で大きく息をした女の子が鬼の様な形相でこちらを睨んでいた。
ダークグリーンの髪が太陽に照らされ、鮮やかな色彩を放っている。
そして、ここまで走って来たのだろうか、顔が紅潮している。
その女生徒は直哉の姿を視認すると、ずれた眼鏡をかけ直して身嗜みと息を整えた。
「見つけましたよ! 剣崎君!!」
彼女は直哉を勢いよく指さした。
その女生徒を視認して、直哉は大きく溜息を吐いた。
「なんですか! その溜息は!!」
直哉の溜息にムッとした彼女は、直哉を怒鳴りつけた。
疲労で熱を帯びた顔が更に赤くなっていく。
直哉はその場に立ち上がり、面倒臭そうに頭を掻いた。
「折角心地よかった雰囲気がアンタの所為で台無しだ。どこまで俺を追いまわせば気が済むんだ?」
直哉は腕を組み、息を荒げる彼女を呆れた表情で見つめた。
実は、彼女は以前にも直哉を追いかけ回した事が有った。
理由は、直哉がこの学園で数多くの女生徒と親しくしている事が原因だと言う。
しかし、それの何処が問題なのか直哉には理解できなかった。
そんな事を思い出し、直哉は再び大きく溜息を吐いた。
その溜息で彼女の怒りがさらに増して行った。
しかし、彼女は怒りにブレーキを掛け、心をクールダウンさせた。
「剣崎君、貴方は水瀬さんや影光さんだけではなく、天上院さんに枕田さん、浜口さん他大多数の女生徒を侍らせているそうですね」
彼女はネタが上がっているという刑事の様な眼差しで直哉を睨みつけた。
「ハァ? 待て、確かに俺は明日香たちと仲が良いけど、それはただの友愛だ。それに他の生徒とは日常会話しか交わしていないし顔も名前も覚えていない」
彼女の言葉に直哉は反論する。
このアカデミアに来てから早2週間が過ぎた。
その間に直哉は数多くの女生徒から声をかけられたり、食事を一緒にと誘われる事が多々あった。
しかし、いつも誘いは断り、雪鷹たちと食事を
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