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遊戯王GX ~Unknown・Our Heresy~
第6話 廃寮 現れるイレギュラー
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元へと駆けよる。
「掴まれ!」
「ッ!? あ、あぁ!」
直哉の救いの手に一瞬タイタンは目を見開くが、すぐにその手を取り、直哉と共に出口に向かって行った。
「待てよ! 直哉!」
走る直哉の後を、眠る明日香を背負った十代が追いかけて行く。
4人の前にまたしても黒の塊たちが行く手を遮るが、雪鷹のダルキーと十代のハネクリボーがその道を開かせた。
塊の群衆を抜け出した面々は、全速力で廃寮の外へと向かって行った。
走る脚で埃が舞い上がる。
けたたまし足音が廃寮内に響き渡る。
「あ! 外ッス!」
外の光を見つけ、翔は嬉しそうな声を上げる。
月の光が輝く出口に向かって全員は走り込んで行った。
廃寮を出てしばらくした森の中で、直哉たちは足を止めその場にへたり込んだ。
「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、皆大丈夫か?」
息を切らせながら、十代が全員の顔を見渡す。
「ハァ、ハァ、ハァ、大丈夫ッス」
走りつかれその場に大の字になっている翔が肩で息をしながら答えた。
「俺も、なんだ、な」
途切れ途切れに、座り込んだ隼人も答える。
「問題ない」
「右に同じく」
全員が息を切らしている中、早くに回復した直哉と雪鷹も答える。
体力の回復が早い事に翔と隼人が少し驚いた。
「そ、それより、なんでそいつを助けるんスか!? 直哉君!」
翔は直哉の傍らで座り込んでいるタイタンを指差し叫んだ。
指を差されたタイタンは身体を大きく跳ねさせ、何も言えず口ごもってしまった。
「別に、理由なんてない」
「へ?」
直哉の言葉に、雪鷹以外の全員が素っ頓狂な声を上げる。
その全員の反応に直哉は面倒臭そうに頭を掻いた。
「こいつがやった事は確かに許される事じゃない。でも、あの局面でこいつを身捨てていい理由にはならない」
「直哉君・・・・・」
直哉の言葉に、翔たちは先ほどまでの自分を叱責したいと心の中で思った。
「すまない」
唐突にタイタンが十代たちに頭を下げた。
突然の事に十代たちは目を見開き、タイタンを凝視した。
「私は、元々マジシャンをやっていた。しかし、スランプに陥り客足を落としてしまい、自暴自棄になって私はイカサマデュエルをやり始めた。初めてやった時に大成功してしまい、味をしめてもう一回と繰り返して行くうちに、完全にこの世界に染まってしまっていた」
タイタンは己の過去を淡々と語り出した。
十代たちはタイタンの話をただ黙って聞いていた。
「今回も依頼をもらい、この島で遊城十代を倒してくれと頼まれた。しかし、今回の事で身に沁みた。私は今日でこの世界から足を洗う事にする」
迷惑をかけ
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