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遊戯王GX ~Unknown・Our Heresy~
第1話 異世界から来た決闘者(デュエリスト)
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「受験番号1番の生徒のデュエルを開始します。 受験番号1番の生徒は1番のデュエルフィールドに上がって来てください」
そう言って係員の男性の声がアナウンスから繰り返し会場に流れた。
それを聞いた1人の少年は、読んでいた本を閉じて隣に座って音楽を聞いている親友の肩を揺すった。
「おい、呼ばれてるぞ」
「ん? 嗚呼。よいしょ!」
そう言って少年の親友は耳に射し込んでいイヤホンを取り外し、座っていた椅子から立ち上がるとベルトに着けているデッキケースから実技試験に使用するデッキを取り出し、デッキの最終確認を行った。
「良し! じゃ行ってくる」
最終確認を終え、少年はデッキをケースに仕舞いデュエルフィールドに向かって行った。
「頑張ってね〜」
フィールドに向かう少年の背を見送りながら、もう1人の少年は気だるそうに手を振った。
そんな時、不図、少年の脳裏をある事が過った。
それは何の前触れもなく起こった。
いつものように2人はどちらかの自宅でゲームをしながら面白おかしく駄弁っていた。
2人が遊ぶ時、必ずやるゲーム、それは“遊戯王”。
遊戯王とは、互いのライフポイントを削り合うトレーディング・カードゲームの事である。
その日も2人は遊戯王をプレイしていた。
すると突然、部屋の外から強烈な光が差し込み、2人は余りの輝きに目を瞑り、両腕で自身の顔を覆った。
暫くして目を開くと、2人は驚愕した。
2人の視界には、先程までいた部屋の光景ではなく“無”という言葉が相応しい程に何もない真っ白な空間が広がっていた。
何が起こったのか分からず2人は激しく混乱した。
そんな時、2人の前に1人の女が現れた。
2人は突如現れた女に若干の警戒心を抱き、女へと視線を向けた。
身長は2人より頭1つ分大きく、雪のように白い肌をしていた。
その女を見た時の2人の第一印象は、“異様”だった。
その要因は至って単純明快。
それはその女の容姿にあった。
女は、この純白の空間同様の白いローブを身に纏い、染めているでもなく、脱色したでもない鮮やかで美しい白い髪、そして2人の姿を射抜くかのような冷たく鋭利な紺碧の瞳をしていた。
自分たちが居た世界で、目の前の女の様な人間を2人は見た事がなかった。
静かな眼差しに人形の様な無表情さに2人は警戒を続けたまま女の許へと歩み寄ろうとした。
その時、静寂の水面が大きく波紋したように、無表情だった女の表情がぐにゃっと歪んだ。
突然の事に歩み寄って行った2人は急遽後ろへと飛び下がった。
嫌な汗が2人の頬を伝う。
飛び下がった2人の姿を見た女の口元が、ニヤッと三日月の様に割れた。
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