暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
27話:引越・転校・蹴球
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しゃい」
「あ、それじゃあ家のお店で」
「そうね、じゃ折角だから私もなのはさんのご両親にご挨拶を。ちょっと待っててね」
色々とトントン拍子に決まって行く中、俺の台詞が一個もないのは、どうかと思う今日この頃。
リンディさんは服を着替える為か、家の中に戻っていく。それを見届けてから、最初にすずかが口を開いた。
「綺麗な人だね」
「フェイトのお母さん?」
「えっと、その……今は、まだ、違う…」
アリサの疑問に顔を少し赤くしながら答えるフェイト。顔を赤くしているというと、満更でもないのかね、養子の話は。
「士君も来るよね?」
「…断る、と言ったら?」
「「………」」
「わかった、わかったからそんな泣きそうな目で俺を見るな!」
それから数日後。
だらけきった日曜日を名残惜しみながら過ごし、今日は月曜日。
HRまでをこれまただらけて過ごし、先生がやってきたのを見計らい教室の皆はそれぞれの席に戻っていく。
「さて皆さん。実は先週急に決まったんですが、今日から新しいお友達が、このクラスにやってきます」
俺は背中をいすに預け、腕を組んで目を閉じる。言うなれば、完全に昼寝(?)をする格好だ。因に席は前回の窓際とは逆の扉側。だが後ろというのは変わらない。
自分のクラスに転校生がやってくるという小学校ではありがちのイベントに、何故こんな態度でいるのか。
それは至って単純で……
「海外からの、留学生さんです。フェイトさん、どうぞ」
「失礼します」
そう、転校生の正体を知っているからだ。
先生が教室の出入り口の扉に向け言うと、扉越しで少しくぐもった声が聞こえ、その後すぐに扉が開く。
そこに現れた人物は、目で見なくともわかる。
「あの、フェイト・テスタロッサと言います。よろしくお願いします」
スタスタと聞こえる足音が止まると、大分聞き慣れたフェイトの声が聞こえてくる。その後周りから拍手が起こる。
片目だけ開けて教卓の側を見ると、丁度フェイトと目が合う。するとフェイトは安心したかのように笑いかけてくる。
俺もそれに対し目をつぶり、フェイトに向け笑顔を見せる。
HRも終わり、授業と授業の合間の時間。教室の一角では、何かを囲むように人だかりができていた。
もう言うまでもない。転校イベントにありがちな、転校生への質問という拷問(笑)が、そこでは行われていた。
「ねぇ、向こうの学校ってどんな感じ?」
「わ、私学校には…」
「すっげぇ急な転入だよね、なんで?」
「そ、それは色々あって…」
「日本語上手だね。何処で覚えたの?」
「前に住んでたのってどんなとこ
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