10話 人間界へ脱走します。
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カタカタ
大臣が機械を使って、紅蓮様の魔力を追跡しているが私はそれどころではない。
ああ、紅蓮様。どうしてヒルダに一言申してくださらなかったのですか?
もしかして、ヒルダが嫌いになったのですか?
はっ!もしかしたら、紅(大変腹立たしいが紅蓮様が名付けたので、そう呼んでいる)
に嫉妬で襲撃していたのがバレて嫌われた?
それとも……。
ピピ!
「発見しました。どうやら紅蓮様は人間界にいらっしゃるようです」
「マジで!?紅蓮ってエスパー!?マジ凄くね?さすがわしの息子!」
「しかし、大魔王様。何時、紅蓮様に遊びの許可を出したのですか?
昨日、紅蓮様が大魔王様に仕事の報告に来られた時、
大魔王様はカラオケをしており、そのような話はなされていなかったと
思うのですが……」
大臣の言葉で思考が断ち切られ、正気に戻る。
紅蓮様に話していなかった、それはつまり……。
「あー……。そういえば、わし言ってなかったかも!」
「……では、紅蓮様は遊びではなく大魔王様の思考を読んで仕事に行ったのですね」
いつもの大魔王様のうっかりだったようだ。
そうなると、頭のいい紅蓮様の事だ。
大臣の言ったように大魔王様の行動パターンを読んで人間界に言ったに違いない。
さすが、紅蓮様!
しかし、私に一言おっしゃらなかったのは……。
はっ!もしかして私の体を気遣い、一人で人間を滅ぼしに行ったのですね!←大ハズレ
おそらく、私に一言言えば、付いて来ると思った紅蓮様はお一人で人間界に向かったに違いない!
ヨルダという前例もあるし、紅蓮様のお人柄を考えると可能性は高い。
ああ!紅蓮様!私は紅蓮様の為なら、人間だろうとドラゴンだろうと滅ぼしますのに!!
「じゃあ、ヒルダ。さっきの話の続きだけど。人間滅ぼすついでに、アイツに
しばらく遊ぶように言っておいて。嫌なら、紅ちゃんに「行きます!!」
じゃあ、よろぴくー」
こうして、私はアランドロンと共にベルゼ様と人間界に向かった。
待っていてください!紅蓮様!!
ヒルダが今、参ります!!!
おまけ
とある黒龍さん。
「主は人間界に向かったか……。まあ、しばらく健康ランドでゆっくりしたら
主の所へ向かうか、待っていろよ、主。ククク」
彼女は仕事の疲れを、健康ランドで癒していた。
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