第一話「皇帝万歳!! 新皇帝フリードリヒ4世」
[3/5]
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
一件はともかく門閥貴族のパワーバランスに配慮するだけの見識はおありらしい。波風建てずという事か。それで良い。問題は捕虜交換じゃな。それにしても今日のフリードリヒ皇太子殿を見ていると無能・怠惰という評判は疑問じゃな。御自分を隠されこられたのか。ふーむ。
その後、捕虜交換の話はトントン拍子に進んだ。貴族出身の士官は後方支援に回ることが多いがそれでも結構な数が捕虜になっていた。貴族達も表立って皇帝に頼むわけにもいかず諦めていたがここに来て次期皇帝が捕虜交換を提案したために多くの門閥貴族が賛成にまわったのである。
半年後、皇帝オトフリートが崩御し皇太子フリードリヒが父帝の葬儀の後即位した。半年前に皇太子に指名されてからフリードリヒ4世による事実上の施政が始まっていたためにたいした混乱は見られなかった。そして即位後初の勅許として捕虜交換の勅許が下される。
「予、フリードリヒ4世は叛徒共に囚われし臣民を予の膝下に帰順させる事を命じる。」
オットー・フォン・ブラウンシュバイク公爵、ヴィルヘルム・フォン・リッテンハイム侯爵
「どうかなリッテンハイム侯。新帝陛下は?借金を抱えた皇太子殿下なんぞ前代未聞ではないか。」
「あまり言い過ぎると不敬だぞ。捕虜交換は下級貴族達から度々要求されて来たことだが中々実行に移せなんだ。良いのではないかな。リヒテンラーデ侯によればフリードリヒ4世陛下は凡庸な陛下であらせられるそうだ。ブラウンシュバイク公」
「そうであればよいがな。」
自由惑星同盟 首都星 ハイネセン 統合作戦本部ビル シドニー・シトレ元帥
皇帝オトフリートが崩御したという発表があった。病に伏してから皇太子フリードリヒによる施政が始まっていたからお決まりの混乱はないだろう。それにしても驚いたのは帝国側からの捕虜交換の提案だ。以前にも捕虜交換はあったがせいぜい数千人単位だった。今回は100万人だ。こちらは経済的な負担もあった上に兵を補充できる。これから帝国は若い皇帝による統治が始まる。どうなることやら。
帝都オーディン ノイエ・サンスーシ宮殿 フリードリヒ4世
グリンメルスハウゼンのおっさんと密談中です。さて即位まではうまくいった。次は肥大化した門閥貴族の弱体化だな。取り敢えず情報戦に長けた(と勝手に思ってる)グリンメルスハウゼン子爵を筆頭侍従武官にした。捕虜交換でケーフェンヒラーが帰ってくれば軍師役にしよう。国内は情報戦で征するのが基本だよね。武力を使ったら内戦になる。内戦が長期間すると同盟軍が介入するからね。皇帝vs貴族連合の内戦は最期のトドメだよ。一気に決着をつける。その前までは情報戦が基本。あと暗殺を防ぐのも重要。だから逆亡命したヘルマン・フォン・リューネブルクを護衛にしよう。リューネブルクは同盟
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ