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タンホイザー
第二幕その三
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卿等は賢明なる謎の歌や陽気な歌で我々の心を救ってくれた。我々の剣は多くの鮮血を経てドイツを救ってきた」
 これこそ辺境伯の誇りであったのだ。元々はプロイセンにしろオーストリアにしろそうである。ゲルマンの防波堤でもあったのだ。
「残忍なヴェルフ達に対抗し分裂を防いだ」
 教皇に属する者達と皇帝を指示する者達の戦いは神聖ローマ国内のことだ。ドイツは内外に多くの悩みを抱えていたのである。
「卿等の功績はこういった剣での功績に比肩する。いと高き、美しき勝利だ」
 こう言ってミンネジンガー達を褒め称える。
「そして今日は彼が帰って来ている」
「タンホイザーが」
「如何にも」
 客人達にも胸を張って答える。
「不思議なる奇蹟により。そして今私は今回の歌合戦の主題を提示しよう」
「それは一体」
「愛の本性だ」
 彼が提示したのはこれであった。

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