第39話 ゲームは一日一時間って言うけど、実際守ってる奴って居ないよね?
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た。お前等侍の意地とか誇りは何所行った?
等とツッコミを入れたくなる光景だったりする。すると、遥か前の辺りでオタク達がざわめいているのが聞こえる。
只ならぬざわめきであった。一体何があったのだろうか。
興味本位と、ついでに横入りする為に四人はそのざわめきの中へと入り込む。
其処にはこれまた悲壮感に支配された光景が見られた。
其処は、恐らく何所かの教会だとか画家展の様にも見える。そして、一枚の大きな絵の前で一人の少女と一匹の犬が横たわっていた。
「ザフィーラ。ようやく私等此処まで来たんやでぇ。でも、もうあかんわ。私、何だか眠ぅなってきたわ」
言葉遣いから分かると思うが、少女と言うのははやてであり、無論犬と言うのは名前が出たがザフィーラの事だ。
そして、これまたお涙頂戴な名場面を再現しているようでもある。
「ザフィーラ。私なんだか、凄い眠いんや……眠っても良いかなぁ?」
そう言い、はやてとザフィーラは静かに横になる。すると、温かな光が降り注ぎ、天空から美しい天使達が舞い降りてきた。
その天使達がそっとはやてとザフィーラを担ぎ上げて天空へと連れて行こうとする。
「まてまてええええええええええ!」
当然そんな場面を見せられてはオタク達も黙っては居られない。即座に待ったを掛けた。
「待ってくれ! 俺達に出来る事があるなら何でもする! だから諦めるな! 死んじゃ駄目だああああああ!」
その言葉を皮切りにオタク達が豪語する。その言葉を聞き、はやてはそっと目を開ける。
「ほんまかぁ? それじゃ、前の人限定で列を譲ってくれたら、私また歩けそうなんやけど」
「あぁ譲る譲る! だから諦めたら駄目だよお嬢ちゃん!」
「ほな、有り難く前行かせて貰うわ」
これまた、途端に元気になったはやてとザフィーラが何の迷いもなく前の列へと歩いて行く。その光景を見てオタク達は自分達が良い事をしたなと誇らしげな顔をして満ち足りた思いをしていた。
だが、オタク達は気付かなかった。その騒ぎに乗じて銀時達もまた横入りした事に。
***
「なっはっはっ! ちょろいもんやで! 所詮オタクなんて部屋中ティッシュまみれのロリコンの溜り場みたいなもんや!」
「流石ははやてだな。ちょろっと演技しただけで回りのオタク達コロッと騙されててたしさぁ」
作戦が上手く行きご満悦なはやてと天使A役だったヴィータ。どうやらはやてと守護騎士達全員で行った一世一代の演技だったようだ。
そして、その演技に見事にオタク達は騙されたようである。
「にしてもザフィーラ達もよぅ頑張ったでぇ。あぁ言うのを迫真の演技って言うんやろうなぁ」
「お、お褒めの言葉を頂き……光栄です」
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