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駄目親父としっかり娘の珍道中
第38話 住みたきゃ働け! 働きたきゃ服を着ろ!
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姿を見て、土方は深い溜息をついた。

「分かった。それじゃ後で適正試験を受けて貰う。それに受かればお前等を臨時の隊士として認めてやるよ」
「恩に着る」
「だが、その前にやって貰わねぇといけない事がある。何だか分かるか?」
「……分からない。何をすれば良いんだ」
「その格好だよ」

 指を指し、土方は四人の服装を指した。

「最低限の服装かも知れねぇが明らかに薄着過ぎだ。此処は見ての通り男所帯だ。そんな格好でうろつかれたら隊士達の目に毒だ。せめて江戸の服装を着て貰わねぇと困るんだよ」
「そうは言っても、私達江戸の知識って殆ど有りませんよ」

 困った顔でシャマルが尋ねる。はやて自身も江戸の知識と言えば時代劇で位しか知らない。
 まして、古代ベルカ時代とか言う訳の分からない時代を生きてきた騎士達に江戸の服装云々など分かる筈がないのだ。

「その辺はこいつ等に頼めば良い。ってな訳で頼むぞ、万事屋」
「はぁ!?」

 投げやりにも似た感覚で頼まれる銀時。それに当然銀時は猛反発しようとしたのだが。

「分かりました。私達万事屋にお任せ下さい」
「お〜い、オーナー俺なんだけどぉ」

 オーナーを俄然無視し、勝手になのはが話を受けてしまった。その後で何とかして話を断ろうとしたのだが、なのはの無理やり感に遂に根負けしてしまい、止む無くそれを受ける羽目になったのであった。
 そうして、万事屋メンバーの四人と騎士達四人、そしてはやてを引き連れて江戸の町を練り歩く事となったのである。

「ったく、何でこんな面倒な事しなくちゃならねぇんだよ」
「ぼやかないぼやかない。これも仕事の内だよ」
「仕事って、一銭も入らないのを仕事とは言わねぇよ。慈善事業、ボランティアって言うんだよそう言うのをよ!」

 未だに不機嫌な様子から立ち直れて居ない銀時だったりする。

「それにしても、皆さん住処が決まって良かったですね」
「えぇ、一時はどうしようかとヒヤヒヤしちゃってたわ」
「問題ないネ。いざとなったら家に泊まれば良い話ネ」
「アハハ、そしたら毎日神楽ちゃんやなのはちゃん達と遊べるなぁ」

 後ろではすっかり意気投合したメンバーで話し合いが起きていた。
 こいつら、順応早すぎやしないか?
 そんな疑念を抱きつつも、銀時はとある店の前に立ち止まった。

「うぅっし、そんじゃお前等、今からこれを着ろ」

 そう言って銀時が指差した物。それはフリフリのスカートにエプロンが似合い、如何にも世のオタク達が喜びそうな服装。その格好で「ご主人様」と言われると思わず身震いしたくなっちゃう服装。
 此処まで言えば分かると思うが、要するにメイド服である。

「おい、何だこのハレンチな服装は」
「あれだよ。お前等のその無駄
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