第37話 願い事ってのは大概気がついたら叶っている
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ったようだ。
何食わぬ顔でシグナムは体についた土汚れを払い落とす。いずれはこの娘の父親とも戦ってみたい。そうシグナムは思っていた。
だが、それは同時にシグナムの中で一種の絶望を生む事になる。何故なら、そのなのはの父と言うのが銀時なのだから。
***
「ほな、改めて自己紹介するな。私は八神はやて。よろしゅうな」
「私はなのはだよ。多分姓は坂田だと思うんだ」
なのはとはやてが互いに自己紹介を行っていた。そのすぐ隣で銀時達もまた互いに自己紹介を行っている。
「僕は志村新八って言います」
「私はかぶき町の女王神楽ちゃんネ」
「そんで、俺が此処に居る馬鹿三人を纏め上げてる坂田銀時だ。金さえ払えばなんでもやる万事屋ってのをやってるからよ。何かあれば気軽に頼みな。金さえ払えばなんでもやってやるからよ」
さりげなく宣伝をする銀時。流石は長年万事屋で食いつないできただけの事はある。
そんな訳で今度は守護騎士側の自己紹介となった。
「私の自己紹介は今更だと思うが、シグナムだ」
「湖の騎士シャマルです。怪我したら言って下さいね」
「鉄槌の騎士ヴィータだ。一応背は小さいが年はこいつらと同じだからガキ扱いすんなよな」
「盾の守護獣ザフィーラだ」
四人の自己紹介が終わる。それが終わったのとほぼ同時にそれは起こった。
「おぉい、銀の字。これお前のか?」
工房から源外が出てきた。その手には一冊の分厚い本が握られている。
黒い表札に銀色の十字架の装飾を施された結構高そうな本だ。
「んだぁ? その本は」
「転移装置の中に落ちてたんだよ。俺はあんまり本は読まねぇから多分お前等のだろ?」
「俺ぁ基本ジャンプ派だ。それにこんな難しい聖書みたいな物読まねぇよ」
そう言いつつも銀時はそれを受け取る。その本を見た時、守護騎士達は顔面蒼白の思いに駆られたと言う。
(あ、あれは闇の書! まさか、気絶している間に落としてしまったのか?)
(不味い、不味いわよ! ここの人たちがあれを知ったら何に使うか分かった物じゃないわ!)
どうやらこの本は相当危険な代物らしい。だが、そんな事露知らずとばかりに銀時は新八達の元へ本を持って戻って来た。
「銀さん、その本って一体何ですか?」
「知らね」
「何でしょうかね。タイトルは書いてないし、西洋の聖書か何かかなぁ」
本には何所にもタイトルが記載されていない。形からして聖書を思わせる。
まぁ、何はともあれ中身を見れば一目瞭然なのは明らかだが。
「とりあえず中見てみようや。そうすりゃ分かる筈だしよ」
「おぉ! ずぅっと読めへんかったその本のベールが遂に剥がされるんやなぁ!」
どうやらはやて
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