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駄目親父としっかり娘の珍道中
第37話 願い事ってのは大概気がついたら叶っている
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を傾げだす。全く話が噛み合わない。このままだと話が一向に進まない危険性もありうるようだ。

「要するにあれだろ? 此処に居るその四人はお前の下僕だから。何でも命令して欲しいって言ってんだろうが。とんだ変態集団だぜお前等」
「何だと貴様!」

 額に青筋を浮かべつつ、ピンクのポニーテールの女性が立ち上がり銀時を睨みつける。って言うか、何時の間に復活したのだろう銀時。先ほどあんなに蹲っていたのに、相変わらず回復の早さには驚きである。

「おいおい、そんな怖い顔でメンチ切ってると、折角の美人が台無しだぜぇ。後皺とか出来るから止めた方が身の為だと思うぜ」
「ほざけ下郎! 貴様如き輩が主の視界に居ること事態が罪なのだ。この烈火の将シグナムが直々に貴様を煉獄へ導いてくれる!」
「上等だぁゴラァ! 煉獄だろうが何所だろうが連れてって貰おうじゃねぇか! 因みに旅費は全部てめぇ持ちだからな!」
「ふん、片道分くらいなら出してやろう。表に出ろ! 此処では迷惑になる」

 シグナムの誘いを受けて銀時もまた工房の外へと躍り出る。それに吊られて他のメンバー達も続々と工房から出てきた。
 町の大通りで今、二人の侍が睨み合っていた。忽ち大通りは人でごったかいになってしまう。
 それもそうだろう。見知らぬ女性が白昼で喧嘩をすると言うのだから。火事と喧嘩は江戸の華とは良く言った物だ。

「貴様を屠る前に、名前を聞いておこう。せめてもの情けだ」
「坂田銀時だ。情けなんざ人に掛けるもんじゃねぇぜ。そう言うのは薬味に使うもんだ」
「言い残すことはそれだけのようだな。では……行くぞ!」

 戦闘開始と同時にシグナムは天高く飛翔した。恐らく空中から攻めようと考えたのだろう。
 銀時の脳裏に嫌な記憶が蘇る。かつて海鳴市でフェイトと戦った際の記憶だ。
 あの時は自分が飛べないと言う事を看破され、其処を攻められ苦戦を強いられたものだ。
 それと同じ戦法を使おうとしているのだ。銀時は身構えた。
 そして、身構えた銀時の目の前に、シグナムは落ちてきた。無様に顔面から地面に激突する形で。
 
 「ぶはっ!」

 顔面砂まみれになりながらシグナムは身を起こす。かなり無様な姿だった。あんなに格好良い事を言いながら結局この醜態である。周囲の人々も若干冷めた目線を送っている。

「何してんだ? お前」
「お、おかしい? 何故、飛べないんだ?」

 どうやら飛行魔法を用いようとしたようだ。だが、彼女の思惑とは裏腹に飛べないようでもある。

「くそっ、もう一度!」

 再チャレンジと言うかの如く。シグナムはまたジャンプした。そして、また同じように地面に向けて落下した。
 その光景を見ていた誰もが、余りにも残念な風に見えてしまっていた。

「おい、
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