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駄目親父としっかり娘の珍道中
第37話 願い事ってのは大概気がついたら叶っている
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るせぇ! てめぇはそれくらいしないと暴れだすだろうが!」
「てんめぇこのドSゥ! しっかりハンドル握れやゴラァ! 私の身に何かあったら只じゃ済まねぇからなぁゴラァ!」
「うるせぇチャイナだ。このまま壁に激突してやろうかなぁ〜」
「ちょっとちょっとぉ! 皆さん落ち着いて下さいよぉ! 事故起こしたら元も子もないんですからねぇ!」

 ヤイノヤイノ。
 ガヤガヤ。

 そんな感じでパトカー内では終始馬鹿騒ぎで賑わっていた。そんな馬鹿騒ぎの光景を、なのはとはやては見ていた。

「賑やかやなぁ」
「ん?」
「何か、私が居た所と違って毎日がお祭り騒ぎみたいで、何か一日中笑いっぱなしや」

 はやてはふと思い出した。自分が生まれ育った町で、自分は4歳の頃から車椅子生活を余儀なくされ、学校にも満足に行けず、毎日が退屈な日々であった。
 だが、それがこの江戸と呼ばれる町に来てからどうだ?
 突然動かなかった足が動くようになり、その上銀時や新八、神楽、それになのはや守護騎士達と言った楽しい面々と出会えた。
 更に他にもまだまだ楽しいことは沢山有りそうに思える。
 下手したら一生掛かっても終わらないような楽しい日々がこの地には待っているのかも知れない。
 そう思っていたのだ。

「何かさぁ、私の願いが、叶っちゃったみたいやなぁ」
「そうなんだ。それじゃ、これから毎日ずっと楽しい日々が送れるね」
「うん、楽しみやなぁ。毎日がお祭り騒ぎみたいな日常」

 そう呟きながら、はやては窓から映る空を眺めた。青い空がはやての目に飛び込んできた。
 海鳴市の空と何ら変わり無い青い空。その空の下で、一体これからどんな人生を過ごすのか。
 期待と不安で胸一杯になったはやてを乗せて、パトカーは走るのであった。




     つづく     
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