第2部
江戸日常編
第36話 新キャラと新展開は突然起こる
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至極普通の驚き方をする少女だった。まぁ、目が覚めたら全く見知らぬ世界に居る。何て事になったら驚いても当然と言える。
「えっとね、落ち着いて聞いてね。此処は江戸のかぶき町って言う場所なんだ」
「え、江戸? かぶち町? あんちゃん何言うとるんや。江戸なんて過去の遺物やないか。大江戸タウンの間違いとちゃうんか?」
「いや、そっちの方が僕知らないんだけど」
明らかに話がかみ合わない。そして、さっきの発言からして、どうやら彼女はもしかしたら別世界の人間なのかも知れない。
「どうでも良いけどよぉ、お宅誰?」
いい加減名前が分からないのでは流石に困る。そう思い銀時は思い切って彼女の名前を尋ねる事にした。
「うわぁ、おっちゃん天然パーマやなぁ、それに死んだ魚みたいな目ぇしとるわぁ。何か辛い事でもあったん? お姉ちゃん何でも聞いたるから遠慮なく言うてみぃ?」
「おい、このガキ一辺締め上げて良いか?」
額に青筋を浮かべながら尋ねる銀時。無論そんな事誰もOKする筈がない。
そんな事したら幼女虐待で確実に捕まるからだ。
「何やおっちゃん、私おっちゃんの事思て言ったんやでぇ!」
「誰がおっちゃんだ誰が! 其処はお兄さんって言うべきだろうがこのクソガキ!」
「誰がクソガキや! 私には八神はやてって言う立派な名前があるんや!」
「俺にだって坂田銀時っつぅ立派な名前があるぞぉゴラァ!」
はやてと名乗る少女と銀時の間で激しく火花を散らせる。とことん銀時は喧嘩を売られる体質のようだ。
そして、それを呆れたように傍観する新八の姿がある。
「ねぇねぇお父さん。こっちで伸びてる四人はどうするの?」
「あぁ、面倒臭ぇから水でもぶっ掛けろ! そうすりゃ目を覚ますだろうよ」
今の銀時はそれどころじゃない。この小生意気な小娘との因縁を断ち切る事が先決だったりするのだ。
「ねぇはやてちゃん。君は何所に住んでたの?」
「私か? 私は海鳴市に住んでたんやでぇ」
「やっぱり、銀さん!」
新八が銀時を見る。それに銀時は頷いた。間違いない。彼女は先ほどの転移装置の事故で逆にこちら側に来てしまったようだ。
今度は自分達とは真逆の事が起こってしまったと言えるのだろう。
「どうでも良いネ。それより早く帰ってレディース4を見るべきネ」
一人、わが道を行く神楽はそっとはやてに向かい手を差し伸ばす。
「え?」
「私はかぶき町の女王神楽アル。立てないなら手を貸してやるアルよ」
「いや、でも私……」
「何時までも地べたに座ってたんじゃ尻が真っ黒になるアル。そんなの女の子として恥ずべき事アルよ」
そんな事を言い、半ば無理やりはやての手を取り強引に引き起こす。神楽の力に負けてはやては
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