20話
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ルギーをランディとロイドは直接ぶつけ、肉体が主で武器自体が補助になっているのに対して、ティオとエリィは一度導力器に移すことで多様なアーツを使いこなす、武器のほうが主になっているのだ。
そうやって雑談を続けているとようやく地上へ続く扉を出た。
ジオフロントは換気されていたが、やはり地下の薄暗い空間とひんやりとした空気が続いていたため、地下から出てきたばかりの4人には地上の陽射しや空気は格別だった。
「まだ昼前だけど、休憩もしたいし次の支援要請に行くのは昼食を食べてからにするかな」
「そうね。ちょっと疲れたわ」
じゃあ支援課ビルに戻って昼食にするかなと決まった時だった。
ロイドの懐からエニグマの呼び出し音が鳴った。
「あ、はい。特務支援課、ロイド・バニングスです」
「おー、俺だ。調子どうだ?」
通信の相手はセルゲイ課長だった。
「ちょうど手配魔獣を退治したところです」
「順調で結構。なら、今、どこだ?」
「ジオフロントを出たところですが」
「まあ遠くはないな。お前たちに緊急捜査任務を与える。支援要請は後回しでいいから最優先で対応してくれ」
セルゲイ課長はいつも通りとぼけた声だったが、最優先任務という言葉にロイドはこれは何か事件でも起きたのかと緊張し、与えられる任務の内容を待った。
「南東エリアにある旧市街、急いでそっちへ向かえ。住民から警察に通報があった。厄介な二組の不良集団が喧嘩を始めようとしているから止めてくれって。だからお前らが後腐れないように止めてこい。以上だ」
そう言うとセルゲイ課長は通信切った。
「ま、待ってください!喧嘩の仲裁ってそれは捜査じゃな、ーってもう切れてるし!」
「課長から何だったの?」
「ロクでもなさそうだな」
「同感です」
言いっ放しで通信を切った課長に苛立ちながらロイドはエニグマをしまうと3人に課長からの指令を説明した。
「不良同士の喧嘩ねえ」
「データベースによるとサーベルバイパーとテスタメンツという2チームが旧市街で徒党を組んでいて、喧嘩は日常茶飯事だそうです」
ティオが個人用端末から情報を読み上げる。
「俺が街を離れてる間にそんな連中が。ほかに情報は?」
「人数は両組織共に十人前後。変動があるようで正確な数字はわかりません。活動は3年ほど前からサーベルバイパーが、テスタメンツは2年前から確認されてます。リーダーはヴァルド・ヴァレスとワジ・へミスフィア」
不良集団の情報なのでこのほかには根城にしている廃墟になった建物の不法占拠が記載されているのみ。
まだ事件が起きてないからこれは捜査任務じゃないんだけどなとロイドはぼやきつつとりあえず指令も下ったし通報があったのなら現場に急行
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