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IS-最強の不良少女-
VS楯無
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を目隠しに使い一瞬にして楯無の後ろに回りこんだのだ。既に響は距離を詰めに入っており誰がどう考えても楯無にこれを防ぐことは不可能だった。

 拳が楯無に届くか否かの瞬間終了を告げるアラームがなった。

「なっ!?」

「ざーんねん。おねーさんの方が一枚上手だったね響ちゃん」

 驚愕の表情を浮かべる響の目に映ったのは楯無の持つ一つの剣だった。それは、

「蛇腹剣ってやつかよ」

「そう。蛇腹剣、ラスティー・ネイル。これが今響ちゃんのエネルギーを0にした正体だよ」

「最初っから右手に持ってたそのでっかいランスは囮だったわけか」

 悔しげに言う響に対し楯無は少し真面目な顔をして告げる。

「うーんそれはちょっと違うかな。本来ならこの蒼流旋で倒しきるはずだったんだけど、まさか響ちゃんがあんなことしてくるなんてわからなかったから咄嗟にね」

「そうかよ。それにしちゃあ随分と余裕そうな顔してたけどなアンタ」

 ジト目で睨む響だが楯無はそれを気にした様子もなく胸を張った。

「でも勝負はついたね。響ちゃん約束どおり生徒会に入ってもらうからね?」

「へいへい。……どーせ私が勝ったとしても変な理由つけて入会させるつもりだったんだろうが」

 少し呆れ顔で言う響だったが楯無はそれを流したままその場から立ち去っていった。




 ハンガーに戻った響を待っていたのは千冬の拳骨だった。

「この馬鹿者が。学園の備品である打鉄を壊すな」

「仕方ないじゃないッスか。あの時咄嗟に思いついたんだから」

 響もそれに負けじと反論するがその二人の会話を真耶が割って入った。

「はい二人ともそこまでです。幸い打鉄の予備パーツはまだありますし特に問題はありません。……ただアーマースカートをあんな風に使う人も普通はいませんが」

 若干苦笑いだったが真耶は怒ることはせず響をいたわる。

「お疲れ様でした鳴雨さん。あの更識さん相手にここまで戦えるなんて凄いですよ!ねっ?織斑先生」

「ん……まぁそうだな。よくやった鳴雨」

「どーも。……んじゃあすぐで悪いんですけどセシリアたちの試合見せてもらってもいいですか?」

 打鉄から降りて響は真耶のところに向かう。真耶もそれに頷くと端末を操作しモニタに映し出す。そして響はセシリアと一夏の戦闘をじっくりと眺め始めた。



 アリーナから引き上げた響はセシリアと共に食堂で夕食にありついていた。響は今日はざるそばの大盛りを頼んでいた。セシリアのほうはオムライスのようだ。

 席に着きしばらく他愛のない話をする二人だったがそこで響が切り出した。

「今日の試合お前勝ったんだな」

「……はいわたくしの勝ちでしたわ。ですが――――」

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