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駄目親父としっかり娘の珍道中
第35話 さよならを言う時は笑顔で言え!
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思わないだろう。それに、あいつにとっての故郷は江戸だ。此処じゃない。辛いかも知れないけど、それがなのはにとっては一番幸せな事なんだ」

 記憶のない世界で生きていくよりも、記憶のある世界で生きてく方が、幸せなのは間違いない。
 士郎はそう思い、断腸の思いで銀時になのはを託したのだ。
 その思いを、銀時は汲み取った。

「分かった。なのはは俺が預かる。だけど、もし……もしなのはが記憶を取り戻した時には、そん時ぁ、あいつの口から答えを聞くとしようや」
「あぁ、そうしよう」

 二人固い握手を交わす。
 それから間も無くして、なのはを連れて銀時達は江戸の世界へと帰って行ってしまった。
 フェイト・テスタロッサ、アルフの両名は裁判の日までアースラで保護観察状態となり、負傷し現場復帰できないクロノの補佐をする日々を送る事となった。
 ユーノはまた遺跡発掘に戻って行った。スクライア一族はそれを生業としている。
 ジュエルシードを見つけたからと言っておいそれと稼業を投げ出す訳にはいかないのだ。
 こうして、皆がそれぞれの道へと戻って行く。未来に向って。




     第1章第1節 閉幕
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