暁 〜小説投稿サイト〜
武で語るがよい!
IF〜魔法少女メディカルシャマル
出会いは着信コール?
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ザフィーラは仲間を傷つけた元凶へと駆ける。
二人の意識は仲間と突然現れた少年へと移行し、手を握る行為をやめていた。
それにより、拘束されていたナノハ、フェイトが解放される。
二人は痛みで上手く飛べないながらも、ゆっくりと着実に相方の元へ近づく。

「イテテ……フェイトちゃん、大丈夫?」

「うん、平気だよナノハ。
それよりもあの子は一体……あのヴィータを簡単に…」

救いなど無く、無関係な子供を巻き込んでしまったと思っていた。
希望は無くなっていたと思った……でも、今は違う。
あの子なら…あの二人を引き付け、ゆずこちゃんの治療時間を稼いでくれるかもしれない。

光の医療界の看護天使として、この考えはダメだとは分っている。
いくら強くてもあの子は見た目は、まだゆずこちゃんと同じ位だ。
そんな子を巻き込み、一時的とはいえ見捨てる行為など……。

でも―――今だけは。

「ごめんなさい、必ず戻るから」

「早くしないとゆずこちゃんが危ないの……だから、ごめんなさい」

彼女達は自分のマスターの元へと急ぐ。
今はこの選択しかない事を、この決断をすることになった自分達の非力さが彼女達は悔しかった。そんな彼女達の舌先は鉄の味がジワリとしていた。




「うおぉぉ!!」

ザフィーラは神田の元へと拳を構えながら駆ける。
今ザフィーラにあるのは怒り……自分の仲間をあんな状態にした神田に怒りを抱いている。

そんなザフィーラを見つめ、神田は踏みつけていたハンマーから足を退ける
先ほどヴィータのハンマーが持ち上がらなくなったのは、踏みつけていたのが原因だ。

「怒りで我を忘れるとはなぁ……」

神田はただその場に佇み、ザフィーラを挑発するかのように”クイクイ”と手招きする。
この行為は更にザフィーラを刺激し、動きを単調にする。

「盾の守護獣ザフィーラの名が泣くぞ?」

「俺は豪腕整体科ザフィーラだぁ!!
お前の全てをこの豪腕で破壊してくれるわぁ!!」

ザフィーラはその豪腕を振りかぶり『ティウオォォ!!』と叫び振り下ろす。
並みの小学生があんなものを受ければ、破壊以前に即死だろう。

鉄塊(テッカイ)―――(ゴウ)!!」

神田は自らの体を硬化させ強度を高める。
鉄塊の上位交換といえる鉄塊剛によって。

―――グシャリ……
二つはぶつかり、嫌な音がこの空間に響き渡る。

「あ、あああぁぁ■■■!!!!」

ザフィーラは自らの右手を左で大事そうに抱える。
手首は完全に折れて曲がっている……恐らくだが、腕の方も逝ってるだろう。
そんなイタイタしい自分の状態に、ザフィーラは声にならない叫び声をあげる。

「ザフィーラァァ!!」

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