第一話 新しい朝が来た
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死。次の二人はヤクザとだけ言って終わり、そして犬だけが残った。
あいつの情報があまり集まらなかった。だが何故か中のインナーは見られないようにしっかりと隠した。これもあまり必要ないかも知れない。
「また一人来た!!」
その言葉にはっとし、隣を見る。確かに誰か人が来る。少しみていると女の人で裸ということがわかった。やがて顔が出てきて、高校生ぐらいの女性って事が判明。そして俺はまたしてもはっとなる。
「なんか着せてあげろよ」
声は出したが誰も動こうとしなかったので着ていたジャケットを脱いで立ち上がる。
「オイ、にーちゃん。邪魔すんなや」
「はぁ?」
しまった。つい声に出してしまったがどうやら気にしていないみたいだ。だがやはり女の子が裸でいるとかわいそうなので歩き出す。
おいと肩を掴まれかけるがわかっていたので前にしゃがみこむふりをしてかわした。そして女性にジャケットもかける。
「あ……」
確かクロノとかいうやつが悲しげな表情で見てきたがそんなのは無視。その気持ちはわかるけども。
「あれ? なんだこれ……なんだろ……」
多分記憶が混乱しているんだろう。座り込んだまま後ろに倒れてきたのでゆっくりと受け止め、その場で寝かした。
「脈は、あるな」
手をとって確認する。すると突然脇から手が伸びてきて脈をとっていた手を掴んだ。
ヤクザだ、と思った瞬間頭を掴まれてかなりの力で床に押さえつけられた。だが一瞬で力は抜け、女性を無理やり立たせると廊下へ向かう。
「おまえら来んなよ」
頭を抑えながらたちあがる。
「いてて、あいつまさかこんな所で……」
「おし……」
隣にも誰かが立ち上がる。
こいつは確か、加藤だったか?
「度胸あんじゃん」
「……どうも」
「じゃあお先!」
ぐっと震える足に力を入れ、走りながらやくざに近づく。まず手を先に女性とやくざの間に割り込ませて引き離す。そして遅れながら加藤が加勢した。
結局いいのを一発腹にぶち込まれ、KO。崩れながらも足にしがみつき、加藤は力で必死に上半身を抑えてた。
その時だ。
あーたーらしーいあーさがきた きぼーうのあさーが
昔聞いたことがある音楽を耳にしたのは。
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