第三幕その一
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であった。
「マリア様。どうか我が祈りを」
「また祈っている」
「彼の為に」
騎士達は遠くから彼女を見守っている。巡礼達は遠くへ消えていっていた。
「私は貴女に訴えます。私の命を捧げ」
「命を」
「そこまで」
「御身の至高の世界に天使の如く。今心より祈ります」
祈りつつ言うのだった。
「若し愚かしい妄想に囚われ私の心が神から外れるのなら。若し罪ある欲望や醜い欲が私の心を満たすなら私は千の苦痛に身を沈めこの欲望を心の中で殺しましょう」
「姫・・・・・・」
「ですが全ての過ちを償うことができないのならば」
祈りはさらに彼女の口から出される。
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