第二幕その六
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張った顔で彼らに告げる。
「魔力に囚われようともこの世の贖罪や懺悔によっても救いをもたらされることはないのですか?」
「それは」
「神は」
「神はあらゆる罪を赦して下さる筈です」
エリザベートが言うのは神の慈悲であった。
「ですから。彼に救いを」
「救いをですか」
「そうです」
タンホイザーの前に立ち続けている。
「私は彼の為に願います。彼に救いを」
「救いを」
「そうです、信仰の勇気が彼に与えられなければなりません。主もまたその為に受難することになったあの信仰の勇気をです」
「エリザベート・・・・・・」
エリザベートの心はタンホイザーにも伝わった。傲然とした態度が消えていた。
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